協働の取組み グリーンベルト
都市山麓グリーンベルトの機能
【1】土砂災害の防止(健全で良好な樹林の防災効果)
- 山腹から生産される土砂を抑制します
- 渓床に堆積する土砂の量が増加する事を緩和します。
- 平常時に土砂の生産を抑制し、えん堤機能の維持と災害時の被害を軽減します
【2】無秩序な市街化防止
市街化の進行に伴い、急斜面のすぐ下に住宅が立ち並ぶようになり、土砂災害による被害の危険性は増大しています。一連の樹林帯を整備し、無秩序な市街化を防止します。
【3】都市景観の保全・創出
都市化が進むにつれて、これまで私たちの身近にあった里山が失われてきています。景観の悪化や生物多様性の現象が問題となっています。一連の樹林帯を整備し、都市景観を保全・創出します。
静岡市都市山麓グリーンベルトの概要
土砂災害危険箇所が366箇所と集中している静岡市の賎機山から興津川までの東西12km、面積65km2の市街地北側山麓域を都市山麓グリーンベルト整備区域とし、土砂災害防止施設の整備を重点的に推進しています。また、竹林の拡大が著しい清水大内地区をモデル地区とし、樹林帯の整備をおこなっています。
土砂災害を防ぐ里山づくり
静岡市清水区大内地区では、荒れた里山を整備して、山麓の斜面をひとつながりの緑地帯として維持管理し、土砂災害への安全性を高める取り組みが行われています。かつてはミカン園が広がっていた斜面ですが、現在は竹(モウソウチク)が異常繁殖。うっそうとした竹林は人の進入を拒み、限られた種類の昆虫や動物しか生息できませんでした。そこで平成13年から行政の呼びかけで意見交換会や作業会等が開かれ、平成16年には地元ボランティア『森と水辺を育てる会』が発足しました。同会は、地域の自治会やPTAなどと連携し、竹林の伐採や広葉樹の植樹、炭焼きなどを行っています。なお、平成20年10月、『森と水辺を育てる会』は、その活動が評価され、NPO法人として静岡市より認証されました。
行政と地域住民等との協働
竹林の拡大防止や植樹など、樹林帯の維持や里山の保全は定期的かつ永続的に行われなければなりません。しかし、行政だけではこのような整備を行うことは難しく、住民の方やボランティアの方との『協働』が不可欠です。
近年、静岡県内では、森を楽しみながら里山の保全や森林整備に取り組むグループが増えてきており、清水大内モデル地区においても、『森と水辺を育てる会』というNPO法人が活動されています。静岡県はNPO法人『森と水辺を育てる会』と平成17年3月に協定を結び、土砂災害に強い樹林帯を育てるため、『協働』で樹林帯の整備を行っています。
また、令和2年6月には、新たに「大内自治会」とも協定を結び、地域が一体となり維持管理活動を進めています。
『森と水辺を育てる会』の活動内容
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