モンゴル国ドルノゴビ県への生活排水処理技術支援

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ページID1042102  更新日 2024年6月18日

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概要

本県では、2011年(平成23年)7月にモンゴル国ドルノゴビ県と締結した友好協定により、交通基盤部が中心となって、水環境の向上に関する交流事業を開始しました。

2012~2014年度(平成24~26年度)まではクレア(自治体国際化協会)の自治体国際協力促進事業により、現地の上下水道施設の管理状況の調査、市民との水環境についての交流を実施しました。

また、2015~2017年度(平成27~29年度)は、JICA(国際協力機構)の草の根技術協力事業により基礎的な下水道技術について支援を実施しました。

さらに、2021~2023年度(令和3~5年度)は、JICA(国際協力機構)の草の根技術協力事業により下水道を始めとした生活排水処理技術の計画・設計に係る人材の育成等について支援を実施しました。

交流計画と目的

モンゴル国ドルノゴビ県では、集めた汚水が平原にある汚水溜めの池(ラグーン)に未処理のまま流されており、適切な汚水処理が実施されておらず人体への健康被害等が懸念されていました。

こうした中で、ドルノゴビ県のザミンウード郡や県庁所在地であるサインシャンド郡では、近代的な処理を行う下水処理場の建設がなされ、適切な汚水処理の第一歩を踏み出しています。

今後、ドルノゴビ県ではこれら2郡に引き続いて、小規模な汚水処理施設を整備する計画を有しており、良好な汚水処理の実施にあたっては、水処理の知識の習得と、施設運転技術の向上のほか、健全かつ必要十分な機能を有する施設を、段階的に整備することが重要となったことから、これに向けた計画・設計・設計内容確認や施工監理に関わる技術力を身につけることが喫緊の課題となりました。

また、県全域において、貴重な水環境への負荷の軽減を図る必要があることや、整備後の施設が十分な処理機能を発揮できるようにするため、環境教育を通じて住民の環境に対する知識や意識の向上を図ることも必要です。

このような状況のもと、今般、ドルノゴビ県の地方部に位置する下水道の管渠整備済みの4地区の下水処理に関する計画・設計、さらにはサインシャンド郡に建設された新下水処理場への運転維持管理について、技術支援を実施しました。

交流の経緯

ドルノゴビ県と静岡県の繋がり

図1

これまでの技術支援

図2

 

図3

図4

図5

図6

今後のドルノゴビ県との繋がり

これまでの活動により、ドルノゴビ県ザミンウード郡やサインシャンド郡に建設された下水処理場での運転維持管理について、日常の点検業務を始め、施設内の危険箇所の発見や改善など、現地技術者自らが考え行動できるようになりました。さらに、生物処理の仕組みや汚水処理の大切さについて、技術者一人一人が理解し、その知識を住民や学校の子供達に向けて発信することで、環境への意識向上を図ってきました。

この結果、もともと現地の住民達は、下水道というものが「汚いもの」「遠ざけるもの」というマイナスなイメージを持っていましたが、静岡県との交流や活動を通じて、少しずつではありますが住民達の意識が「水環境の改善に関係するもの」「街をきれいにするために必要なもの」といったように変化しつつあることを感じ、これまでの努力が実を結んだ実感を持ちました。

一方で、ドルノゴビ県中心部から離れると下水道を始めとした汚水処理施設は整備されておらず、素掘りのトイレや、集められた汚水が平原にある汚水溜めの池(ラグーン)に未処理のまま流されている状況です。そういった地域では、これまで当県が実施した技術指導により得た知識やノウハウを活かし、汚水処理施設の建設に向けて、過去に計画された施設設計の見直しなど準備を進めていると聞いています。

今後はオンライン会議などを通じて、未処理汚水の改善に関する意見交換や技術指導といった交流を続けながら、引続きドルノゴビ県との友好関係を深めていきます。

このページに関するお問い合わせ

交通基盤部都市局生活排水課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3067
ファクス番号:054-221-3586
gesui@pref.shizuoka.lg.jp