港湾課長あいさつ(令和6年8月コラム)
皆さん、こんにちは。4月に赴任しました港湾課長の中田です。
下田土木事務所では、地方港湾の下田港、松崎港、宇久須港(西伊豆町)、手石港(南伊豆町)と、第4種妻良漁港(南伊豆町)、第2種稲取漁港の、計6港を管理しており、港湾課では、事業の計画や施設の整備等を行っています。
下田港は、幕末の1854年にペリー艦隊が入港し、開国の舞台となった歴史のある港で、今年(2024年)、開港170周年を迎えました。港の沖合は地形や海象条件が厳しく、海上交通の要衝で、昭和26年には避難港に指定されています。
松崎港は、近海漁業の基地として発展し、平成12年に地域の振興、活性化の観点から重要な港であるとして「特定地域振興重要港湾」に選定されました。平成22年には市街地北側の江奈地区に新港が完成し、今年6月15、16日には、東京と直結の東海汽船のジェットホイルが発着しました。
手石港は、沿岸漁業の漁船の基地として利用され、海岸線は「弓ヶ浜」として名高く、宇久須港は、ガラスの原料である珪砂の積出港として栄えました。
稲取漁港は、全国で名高い「キンメダイ」の生産拠点です。ブランドとなっている「稲取キンメ」は、稲取漁港を基地として、日戻り操業で水揚げされた一本釣りのキンメダイです。
妻良漁港は、入江状の湾形をなし、泊地が大きく、沿岸漁業の漁船の基地として利用され、また、荒天時には、漁船の避難港としても利用され、第4種の避難港に指定されています。全国に先駆けて小中学生向けに漁村生活の体験をしてもらう修学旅行を誘致したことで有名です。
港湾・漁港施設の設計や整備に当たり、一番影響を受けるものは「波浪」いわゆる「波」です。港口方向から入り込む波により、港内の静穏性が悪くなり、また、時には施設に被害を及ぼします。当事務所は伊豆半島南部を管内としているため東、南、西の三方向の海に面しています。伊豆半島東海岸に位置する稲取漁港は、「ならい」と呼ばれる北東寄りの風に、下田港や手石港では南側に開けているため、台風由来の「うねり」の影響を受けやすく、伊豆半島西海岸に位置する松崎港、宇久須港、妻良漁港は、冬期の西風の影響を大きく受けます。このように、それぞれに特徴の異なる港を一事務所で担当できることは、大変興味深く、改めて勉強にもなるところです。
今後も、港の利便性向上や環境改善等、より良い港づくりに尽力するとともに、利用促進を図っていきたいと思います
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