温室メロンの歴史と品種

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ページID1027398  更新日 2024年8月2日

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メロンの生まれ故郷

メロンの原産地は、アフリカ大陸とする説が最も有力で、特にニジェール川流域(現在のギニア共和国付近)に範囲を絞っているものもあります。メロンは、紀元前から、キュウリと同じように野菜として食されており、当時の文化の中心地であるエジプトに運ばれ、やがてギリシャ、イタリアに、またあるものは中近東、インド、中国などに伝播していったようです。今日のネット系メロンの基となったのは、中世以降にフランスなどを経由して欧州各地へ広がっていったものの中から、食味の改良等が加えられて作られたものです。

日本における栽培のはじまり

日本には、中国大陸などから、マクワウリやシロウリなどの系統のものが、弥生時代には伝播してきたようです。しかし、今日のようなメロンの栽培は比較的新しく、明治の初期に研究が始まり、商品として出荷されるようになったのは、明治後期になってからです。また現在、静岡県の温室メロンのアールス-フェボリット(Earl’s Favourite)系の品種は、1925年(大正14年)にイギリスから種子が導入されたのが始まりです。その後、品種の改良や、栽培技術の向上などにより、今日では芸術品と称されるほどのレベルに達しました。

アールス・フェボリットについて

アールス・フェボリット品種は、イギリスのラドナー伯爵邸の農園長だったH.W.ワードにより19世紀後半に育成された品種で、伯爵がこのメロンを大変愛好していたため、アール(伯爵)-フェボリット(お気に入り)「伯爵好みのメロン」と命名されました。このアールス種はさわやかな甘みと香りが特徴で、日本人の嗜好にあったため栽培が盛んになりましたが、本場のイギリスではその後栽培されなくなりました。今日のアールス・フェボリット品種は“日本種”といっても過言ではないほど品種改良が進んだものです。

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