静岡県境に向けたトンネル掘削工事(高速長尺先進ボーリング、先進坑、本坑)
県は、JR東海に対し、高速長尺先進ボーリングにより、新たに静岡県側から山梨県側に水が流出し、健全な水循環に影響を与える可能性があることから、県外に流出してしまう水を大井川水系に戻す方法等を決めてから高速長尺先進ボーリングを進めてほしいと求めていました。
これに対し、JR東海から、令和6年5月13日に開催した第16回地質構造・水資源専門部会において、山梨県内から県境に向けた高速長尺先進ボーリング計画が示され、田代ダム取水停止期間中におけるボーリングの実施に伴う湧水の取扱いなどについて説明がありました。
対話の結果、専門部会として、JR東海が計画しているボーリングは、提示された湧水管理やモニタリングが確実に行われることで、一定のリスク管理がなされるものと、技術的に確認できたとの結論が示されました。
委員からは、「今回決まったことが、確実に実行されることが重要。JR東海は、しっかりと実行できるよう、現場で作業される方も含め徹底をお願いする。」などの意見がありました。
また、岐阜県内で井戸等の地下水位が低下する事象が発生しましたが、令和6年6月4日に、本事象を踏まえた追加のリスク対策がJR東海から示され、県専門部会により、JR東海が示した追加の対応を確実に実施することで、より一層リスク管理が強化されることを技術的に確認しました。
令和6年6月18日には、山梨県内の県境付近でのボーリング等により、静岡県内の水が山梨県側に流動する可能性があるという本県の懸念を踏まえ、山梨県、JR東海との三者で、ボーリング等の人為的な要因により新たに水が流動する場合は、健全な水循環の回復措置が必要であること等について合意しました。
令和6年9月17日に、山梨県内から県境を越えてボーリングを実施することについて、大井川利水関係協議会が了解し、また県専門部会において一定のリスク管理がなされるものと技術的観点から確認されていることから、県としても了解できるものと判断し、その旨をJR東海に回答しました。
加えて、県専門部会で示されたリスク管理等を確実に実施すること、不測の事態が発生した場合は速やかに報告し、その対応について協議会の了解を得ることなどについて、JR東海に真摯な対応を求めました。
令和6年11月20日には、高速長尺先進ボーリングが県境を越え、県境から静岡県側10m地点に到達しましたが、山梨県内の地質が脆い箇所において孔詰まりが発生しこれ以上の削孔継続が困難となったことから、12月6日、高速長尺先進ボーリングは一旦終了されました。
令和6年12月17日に開催した第18回地質構造・水資源専門部会において、この一旦終了した高速長尺先進ボーリングにより地質や湧水の状況が確認された区間において、先進坑の掘削を再開すること、先進坑が県境まで300mに達する前に、その地点以降の先進坑掘削に伴うリスク管理について、専門部会で対話し、合意することを確認しました。
令和7年3月11日に開催した第19回地質構造・水資源部会専門部会において、県境から山梨県側300m以内の先進坑掘削に伴うリスク管理、先進坑を県境手前まで進め、先進坑の停止位置付近から県境を越えて高速長尺先進ボーリングを実施することに伴うリスク管理について説明があり、専門部会として、JR東海から提示された湧水管理やモニタリングが確実に行われることで、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認しました。
今後、JR東海から定期的に先進坑の掘削状況の報告を受けるとともに、県専門部会で合意した対策が確実に行われていることを確認してまいります。
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