リニア中央新幹線静岡工区 県民の皆さんからの疑問にお答えします/県民だより2022年4月号
質問 リニア中央新幹線静岡工区の工事により、南アルプスの動植物にどのような影響が心配されるのでしょうか?
回答
国の有識者会議が昨年12月に取りまとめた中間報告は、トンネル湧水を全量大井川へ戻せば、不確実性はあるものの大井川の中下流域の水資源には大きな影響はないと結論づけました。一方で、トンネル湧水が戻らない上流域では、300m以上の地下水位の低下と河川流量の減少は避けられないとも言っています。その結果、沢に生息する希少な魚類や両生類、水生昆虫などがすみかを奪われたり、高山帯のお花畑に影響を及ぼしたりすることが心配されます。
氷河期から残っている貴重な生態系は、一度破壊すると二度と復元できません。JR東海は、影響が出た場合、沢の生物を影響が出ない沢へ移植すると提案していますが、県の生物多様性専門部会の委員からはその実効性を疑問視する意見が出ています。(※下記参照)
南アルプスの豊かな自然環境を守るために、県はJR東海との対話を進めていきます。
県の生物多様性専門部会委員の主な意見
- 影響が出てからの代償措置ではなく、まず影響が出ないように影響の回避・低減をお願いする。
- 稜線のお花畑と地下水位低下の影響との関係性について心配している。
- 南アルプスユネスコエコパークの保全、利活用に係る取り組みについてJR東海の積極的、主体的な参画を望む。
令和4年3月22日現在の情報です。
詳細は、「リニア中央新幹線建設工事に伴う環境への影響に関する対応」へ
県民だよりでは、リニア中央新幹線整備に関する県の対応などを連載でお伝えします。
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