牛海綿状脳症(BSE)について
牛の病気で、牛の脳に異常なプリオン(タンパク質)がたまって、脳の組織にスポンジ状の変化を起こし、異常行動、運動失調等を示し死亡します。この病気が牛の間で広まったのは、BSE感染牛を原料とした肉骨粉を飼料として使ったことが原因と考えられています。
経過
- 平成13年9月、国内で初めてBSE感染牛が確認されました。
- 同年10月、と畜場において牛の特定部位の除去・焼却が法令上義務化され、食用として処理されるすべての牛を対象としたBSE検査が全国一斉に開始されました。
以降、リスク評価機関である食品安全委員会が国内外の知見を評価し、段階的に対策の見直しが実施されています。
- 平成16年9月、食品安全委員会においてBSEの国内対策に関する科学的な評価・検証の結果がとりまとめられ、これを踏まえて、平成17年7月に牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則が改正され、BSE検査の対象月齢が0月以上から20ヶ月齢超となりましたが、この時は世論の動向から、引き続きBSE全頭検査を継続実施しました。
- 平成25年4月、BSE検査対象月齢が30ヶ月齢超となりました。
- 平成25年7月、BSE検査対象月齢が48ヶ月齢超となりました。
- 平成29年4月、食品安全委員会の健康牛のBSE検査を廃止しても人への健康リスクは変わらないとする評価結果を受け、健康牛のBSE検査が廃止されました。
現在、24ヶ月齢以上の牛のうち、生体検査において原因不明の運動障害、知覚障害、反射異常、意識障害等の何らかの神経症状又は全身症状(事故による骨折、関節炎、熱射病等による起立不能等症状の原因が明らかな牛を除く)を示す牛について、BSE検査を実施しています。
特定危険部位(SRM)
と畜場においては異常なプリオンが蓄積しやすい特定危険部位(SRM)を、枝肉が汚染されることのない方法で除去し焼却しています。
 現在のSRMは次のとおりとなります。
- 部位
- 対象月齢(牛)
- 扁桃
- 全月齢
- 腸(回腸遠位部)
- 全月齢
- 頭部(舌、頬肉、皮は食用可)
- 30ヶ月齢超
- 脊髄
- 30ヶ月齢超
- 脊柱(脊根神経節を含む)
- 30ヶ月齢超
現在、国内では、
- 飼料規制(肉骨粉全面禁止)
- 特定危険部位の除去、せき柱の規制、BSE検査
- 死亡牛のBSE検査
などの対策が行われています。
さらに詳しく知りたい方には:次から御確認ください。
- 食品安全委員会:我が国における牛海綿状脳症(BSE)の現状に関する食品安全委員会委員長談話について(外部リンク)
- 厚生労働省:牛海綿状脳症(BSE)等に関するQ&A(外部リンク)
- BSE(牛海綿状脳症)検査の結果
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