あなたの「富士山物語」(富士山一〇〇〇年の崩れを止める/福井富男)
富士山一〇〇〇年の崩れを止める/福井富男
富士山大沢崩れは一〇〇〇年以上も崩れが続いており、外にも八百八沢と言われるほど多くの崩れがあります。
崩れているのは主として、五合目より上の標高の高いところですが、この地域には崩れを止める砂防堰提などの施設は殆どありません。地盤が軟弱で傾斜が急なため、施設を作つてもすぐ崩れるからです。
このままの状態が続けば、たびたび発生しているスラッシュ雪崩などで富士山は痩せ細り、さらに大きな東海地震などで揺さぶられれば、三〇〇〇メートル以上の高さの山腹が崩壊して大土石流が山麓部を襲う可能性も否定できません。
この崩れ災害を防止する方法は、強力なワイヤーで山腹に鉢巻をし、これに連結した多くのワイヤーを山腹斜面に垂らし、これらのワイヤーで砂防施設を繋留固定する方法です。この工法は實行されている例は少ないが、技術的にもコストの面でもそれほど大きな困難はないと思える。
何よりも、日本の宝の富士山を守るためである外に考えられる方法がないのであるから、万難を排し知恵を絞って新工法にチャレンジすべきと考える。
参考資料
「富士山崩れ防止工法」等
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