しずおか文化財ナビ 鰐口 応永三十年の陰刻銘あり

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ページID1020767  更新日 2023年11月4日

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写真:鰐口 応永三十年の陰刻銘あり

よみ
わにぐち おうえいさんじゅうねんのいんこくめいあり
指定区分、指定種別
県指定/有形文化財 ・ 工芸品
指定日
2018年4月3日
員数
1口
一般公開有無
公開情報

指定内容

【指定資料】 本品は、下田市横川に伝来する鋳銅製の鰐口である。撞座区には2重の紐帯、撞座には八葉二重単弁、内区にはやや間隔の開いた子持ち3条の紐帯がそれぞれ陽鋳される。縁には2重の紐帯、肩には縁に接して1条の紐帯を陽鋳で表す。唇は出が少なく、錣状で中心に稜を作りだし、目も出が少なく、やや楕円形を呈する。耳は山形で、片側式であり、片側の外側は丸みをつけ、内側は扁平になる。また、表側の右の耳に鉄鐶が2連残存する。
この鰐口は、表面、裏面とも銘帯、内区に陰刻銘文を持つ。表面の銘文から、この鰐口は応永三十年(1423)に、定秋が願主となり、十輪寺に奉納したこと、さらに河津の鋳物師定繁の手によるものであることが知られる。裏面の陰刻は、文明五年(1473)に追銘されたもので、銘文から諏訪神社へ願主と助縁者が寄り添い奉納したことがうかがえる。
本鰐口は鋳造状態も良好であり、中世における本県の鋳物師の活動を示す資料としても歴史的な価値を有するものと評価できる。
法量 面径27.0センチメートル、厚さ8.3センチメートル、重さ5.9キログラム
銘文 表面:奉 施入 願主 定秋 敬白 十輪寺地蔵菩薩尊像之前 應永三十稔極月念四日 鋳師河津定繁 裏面:奉 釣 願主 助縁 人等 敬誌 当所鎮守諏訪上下大明神御宝前鰐口 于時文明五年癸巳正月廿七日

このページに関するお問い合わせ

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