卓越した技能者（厚生労働大臣表彰）平成30年度 被表彰者一覧

柴田 芳伸（掛川市）金属熱処理工 所属：株式会社藤田鐡工所

金属熱処理工として長年従事し、これまでに培った熱処理に係る技術を活用することで、焼準工程を改善する方法を開発した。新たな焼準方法は、大きな省エネ効果が発揮できることでエネルギー問題解決の一助となり、CO2削減にも貢献している。また、幾多の改善による生産性及び品質の向上や、職場安全に寄与し、国内外の多くの後進技能者の指導・育成に尽力している。

堤 丈夫（静岡市）広告美術工 所属：株式会社タックサイン

広告美術工として50年以上従事し、小さな筆描仕事から大壁面の立体施工まで幅広い技能を有し、広告美術工の第一人者として活躍している。ペイント仕上げ作業では発想力・デザイン力にも長けており、技能競技大会での連続入選や、技能グランプリ出場経験を活かし、後進の技能指導に尽力している。また、静岡県広告美術業協同組合副理事長や技術開発委員長、静岡県広告美術技能士会長を歴任し、業界の発展に貢献している。

戸塚 順一（御前崎市）建築とび工 所属：有限会社戸塚組

建築とび工として長年従事し、とび作業の中でも曳家工事の取り扱い数は300件を超えている。ワイヤロープの絡み防止及び昇降時間の短縮等、自ら工夫した道具で作業の効率化と安全性を高めたばかりでなく、曳家作業で培った技術を足場にも活かして数々の工事の効率化を実現した。また、静岡県鳶工業連合会若鳶会の役員や会長を歴任し、業界の発展に貢献した。

鳥居 正孝（愛知県新城市）金型仕上工 所属：株式会社デンソー湖西製作所

プレス型・成形型・ダイカスト型の製作及び保全業務に長年従事し、金型分野における第一人者として活躍している。常に高精度・低コスト・短納期・生産性を意識した金型製作に努め、合理的な金型構造の画期的な考案により、新加工開発金型の具現化を図り、成果を上げている。また、若年技能者に対して各人の技能レベルにあった育成計画を立案し、自らも指導を行い積極的な技能伝承に努め、多くの技能士を輩出している。

松浦 源（静岡市）建築板金工 所属：株式会社松浦工業

建築板金工として伝統的な神社仏閣などの銅板屋根工事を始め、大型銅板屋根工事施工に関する技能に卓越し、特に、自ら考案した新工法を駆使して効率的な大型屋根施工法を確立し、広く業界に普及させた功績は高く評価されている。また、静岡県板金工業組合の技術リーダーとして、長年、若手後継技能者の育成に努めるとともに、現在は、組合理事長として業界の発展に寄与している。