令和4年度日本語指導者養成講座【富士市】
第1回 オリエンテーション 多文化共生の地域づくりと初期日本語教室
6月19日(日曜日) 富士市立中央図書館 視聴覚室 受講者25名
講師
- 静岡県立大学 教授 高畑幸 氏
- 富士市市民活躍・男女共同参画課 主幹 加藤千代美 氏
- 静岡県多文化共生課 班長 古橋弘幸
「静岡県における地域日本語教育実態調査 結果報告」から、日本語を学ぶ機会が保障されていない身分資格の定住者へのアプローチが必要なことや、外国人住民と日本人住民のつながりを生む多文化共生の拠点としての日本語教室が求められていることを学びました。その後、県の方針と施策について説明し、令和4年度にモデル市として初期日本語教室を開催する富士市より、外国人住民登録の状況や、富士市の日本語教育の現状や課題、富士市が目指す「日本語教育」について話してもらいました。地域日本語教育の必要性やこれからの目標について、受講者には多くの気づきがあったようでした。
第2回 地域日本語教育と対話交流型日本語教室
6月25日(土曜日) 富士市立中央図書館 視聴覚室 受講者21名
講師
東海日本語ネットワーク 副代表 米勢治子 氏
地域日本語教育の現状と課題、対話交流型日本語教育の意義について理解を深め、地域日本語教室のあり方、なぜ「対話」と「協働」なのかについて学びました。また、学習者と支援者になりきって、言語以外の手段で「私のこと」を伝え合うロールプレイを行い、初期日本語教室で日本語が全く分からない人とコミュニケーションする方法を体験を通して学びました。
第3回 静岡県対話交流型日本語教材『はじめまして!日本語』の理解
7月2日(土曜日) 富士市立中央図書館 視聴覚室 受講者19名
講師
地域日本語教育総括コーディネーター 鈴木ゆみ
「はじめまして!日本語指導用マニュアル」に沿って教材の概要説明を行い、初期日本語教室における目的や学習目標について理解を深めた後、実際の教室で使用する教材を用いて対話交流活動を行い、体験を通じて教材の使い方を学びました。更に、対話活動をふりかえり、対話を「促進するもの」と「阻害するもの」について話し合い、より良い学びの場づくりについて相互に考えを深めることができました。
第4回 活動計画を立てる
7月9日(土曜日) 富士市役所 5階 第2会議室 受講者21名
講師
株式会社マキノハラボ グローバル事業担当 佐野仁美 氏
初期日本語教室を開催する目的と目標を明確にする大切さと、それを踏まえたコースデザインの設計についてトピック選定のポイント等を学び、グループでコースデザインの案を作成しました。続いて、日本語教室の構成員とそれぞれの役割をおさえた上で、「牧之原市はじめての日本語教室」で実際に使った活動進行表を基に具体的な内容について学んだ後、コースデザインで取り上げたトピックについて活動進行表を作成し、全体で紹介し合いました。
第5回 学びを促進するファシリテーション講座
7月17日(日曜日) 富士市役所 5階 第2会議室 受講者23名
講師
鈴木まり子ファシリテーター事務所 鈴木まり子 氏
対話活動におけるファシリテーションについて、ファシリテーションの基本的なスキルと共に、一人ひとりを大切にし、多様性を尊重する考え方や、教室の主役は学習者であり、「指導する、教える」ではなく「引き出す、待つ、耳を傾ける」といった姿勢について、実践と話し合いを通じて学びました。参加者から活発に質問が出され、「もっと伝えたい、もっと知りたいを引き出す」「体験から話してもらう」「しっかり聴いて、想いに寄り添う」等について全員の学びが深まりました。
第6回 日本語能力判定テスター養成講座
7月30日(土曜日) 富士市役所 5階 第2会議室 受講者25名
講師
愛知県あいち地域日本語教育推進センター 総括コーディネーター 千葉月香 氏
学習者の日本語レベルを測る日本語能力判定の必要性や、テストの構成、レベル分け、方針について学びました。参加者はペアになり、自然な会話や笑顔を意識しながら、相手の発話や聞き取りの能力をチェックする「インタビュータスク」、「ロールプレイタスク」、「絵を見て話すタスク」を実践しました。判定テストは、初期日本語教室の初回に行うだけでなく、教室の途中や最終回にも実施して、学習者のやる気につなげたり、日本語教室の運営や活動の見直しに活かしたりします。
第7回 振り返り・まとめ
9月18日(日曜日) 富士市役所 6階 会議室1 受講者15名
講師
地域日本語教育総括コーディネーター 鈴木ゆみ
これまでの講座を復習しながら、「ことばに頼らないコミュニケーション」や「ファシリテーションの実践」について参加者同士で意見交換を行った後、富士市で開催中の初期日本語教室をふりかえり、学習者と自分自身の変化や地域日本語教室の社会的意義について考えました。また、「R4わたしのキャッチフレーズ」として、参加者がこれからの活動で心掛けたいこと、頑張りたいことを宣言しました。
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