しずおか美食旅/ガストロノミーのすゝめ/県民だより2022年9月号

その土地の気候風土が生んだ食材、習慣、伝統、歴史などによって育まれた食を楽しみ、食文化に触れる「ガストロノミーツーリズム」。今月は、青木一敏さん（静岡市清水区）に食材や料理への思いを伺いました。

清水の「おいしい」をヘルシーなイタリアンで表現

駿河湾の魚介や地場野菜など、地域食材を生かしたイタリアンで港町・清水の食を魅了する青木さんは、医療の知識を併せ持つ。今回紹介するビスクは、糖尿病患者でも食べられるフルコース「駿河湾レシピ」で堪能できる一皿。「通常食よりおいしい健康食」と大好評で、この味を求めて県内外の美食家たちが店を訪れるという。「おいしく健康」をモットーに、青木さんの探究は続く。

ふじのくにマエストロシェフ

青木一敏（あおきかずとし）さん

「健康食はおいしくない」と言われがち。おいしさの扉を開けるのが料理人。清水一帯は広く知られていない食材の宝庫。地元生産者の皆さんと一緒に「こんな楽しみ方があるんだ」といった魅力を伝えていきたいです。

桜えびの濃厚ビスク

大量の生桜えびをじっくりローストし、ワタリガニやアサリ、野菜などと煮込んだ濃厚なスープ。味付けに塩を使わず、魚介から出る自然な塩味と桜えびの極上のうま味が、口の中で優しく広がる。

生桜えび・冷凍生桜えび
(静岡市清水区/生:3月下旬～6月上旬・10月下旬～12月、冷凍:通年)
春と秋の2回、日本一深い駿河湾だけで漁獲される

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