公務・通勤災害とは
公務災害とは
公務中にけがをした場合や、公務が原因で病気になった場合は、原則として公務災害として取り扱われます。
しかし、勤務時間中に発生した災害が、すべて公務災害として認められるとは限りません。
※認定請求手続に関しては所属の担当者に相談し指示を受け、必要書類をその担当者に提出してください。
負傷(けが)の場合
公務中の負傷は私的行為によるもの、故意によるもの、偶発的な事故によるものなどを除き、公務上の災害となります。
例えば、次のような場合は公務災害として認められます。
- 通常又は臨時に割り当てられた自己の職務遂行中の負傷
- トイレに行くための移動等の職務遂行に伴う合理的行為中の負傷
- 職務遂行のための準備又は後始末行為中の負傷
- 出張中の負傷
- 緊急用務等のための出勤又は退勤途上における負傷
- 命令による訓練中の負傷
- 任命権者が計画・実施したレクリエーション参加中の負傷
疾病(病気)の場合
腰痛症、脳血管疾患、心臓疾患、精神疾患等の疾病(病気)は本人の加齢(年をとること)、体質、基礎疾患が原因となって発症することが多いため、単に公務中に発症したというだけでは公務災害とはなりません。
具体的には、次の通りです。
- 災害性腰痛の場合
滑ったり、バランスを崩したりというような「災害的な出来事(アクシデント)」や、取り扱った重量物が予想に反して著しく重かったりした等腰部に異常な力が作用したことが必要であり、日常生活上あるいは業務上の「通常の動作」により発症した腰痛は、公務災害とは認められません。 - 脳心疾患等の場合
日常の業務と比較して特に過重な業務に従事し、このため、肉体的・精神的な負担によって本人の高血圧や動脈硬化等の要因、基礎疾患が急激に、かつ、著しく悪化した場合のように、その発症原因が公務であると医学上明らかに認められることが必要です。 - 精神疾患の場合
公務により異常な出来事・突発的事態に遭遇したり、日常の業務と比較して特に過重な業務に従事したこと等による強度の肉体的過労や精神的ストレスの重複又は重積によって、精神疾患を発症したことが医学的経験則に照らして明らかに認められる場合には、公務上の災害となります。
通勤災害とは
通勤災害とは、「勤務のため」に次の移動を「合理的な経路及び方法」により行うこと(公務の性質を有するものを除く。)に起因する災害をいいます。
具体的には、次の通りです。
- 「住居」と「勤務場所」との往復
- 複数就業者の就業の場所から公署への移動
- 単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居間の移動(出勤又は退勤に当たるもの)
したがって、その移動の経路を「逸脱(通勤とは関係のない目的で合理的な経路からそれること)」し、又はその移動を「中断(合理的な経路上で、通勤目的から離れた行為を行うこと)」した場合には、その間及びその後に発生した災害は、原則として通勤災害とはなりません。
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