新規就農の促進への取組
県では、農業に従事する方々を増やすため、新たに農業をはじめる「新規就農」の促進に向け様々な取組を実施しております。
今回は、新規就農希望者の掘り起こしや、農業法人等で働く「雇用就農者」の定着に向けた取組を御紹介します。
1 新規就農希望者の掘り起こし
(1)就農相談会
県内外で開催される新規就農や転職のイベントに積極的に出展し、就農相談コーナーを設置しています。就農相談コーナーでは、本県農業の特徴や、先輩就農者の状況、就農に向けた具体的な手順について説明しています。
県外在住の方は、この就農相談会をきっかけに就農研修に進む方も多く、令和6年度の研修生17人のうち、県外出身者は11人と県外からの割合が高くなっています。


(2)PR動画の活用
これまで情報が届かなかった若い世代の農業への関心や理解を深め、就農に繋げるため、静岡県の農業の魅力が伝わるPR動画を作成しました。
呉服町スクランブル交差点、県内量販店各店舗(イオン、杏林堂)、ハローワーク等で放映し、情報発信を強化しています。
2 雇用就農者の定着に向けた取組
雇用先での継続した就農につなげるため、農業法人等における働きやすい環境づくりを支援しています。
県や静岡県農業振興公社で組織する静岡県雇用労力確保推進協議会が中心となり、各農業法人に対して労働環境の見直し、人事評価の導入及び従業員のモチベーションアップに関する取組を実施しています。
(1)就労条件改善等の取組
1.「静岡県農業人材評価マニュアル」の作成
マニュアルは、組織体制や労務管理の運用状況を把握するためのヒアリングシート及び経営体の実態に合わせた品目別の人事評価シートで構成し、幅広い経営体で活用可能となっています。都道府県単位でマニュアルを作成するのは全国初の取組です。
実際に、本マニュアルを見て人事評価制度を検討している経営体もおり、活用が進みつつあります。引き続き、県内の経営体に広く周知し、本マニュアルの活用を普及していきます。

2.「従業員キャリアアップ支援ガイドブック(仮称)」の作成
組織改革とあわせ、従業員のモチベーションや業務効率を上げることは、雇用の定着に有効と考えられるため、今後、従業員の自己分析やキャリアアップを支援するガイドブックの作成を計画しています。
3.専門家による個別指導
昨年度は県内の6経営体に社会保険労務士、中小企業診断士などの専門家を派遣し、現状の労務管理を見直しながら、各経営体に合った人事評価シートを作成しました。今年度は新たに9経営体が加わり計15経営体に個別指導を実施しています。

(2)研修会の開催
経営者及び次期役員候補等の従業員を対象に、従業員が働きやすい仕組みの構築をテーマに年間5回の研修会を開催予定です。
研修会では、従業員が自身のキャリアプランを作成し、今後のキャリアの見通しを立てることで、身につけるべきスキルや自分がなりたい姿を明確にし、農業に従事することへのモチベーションやスキルアップを図る機会にしていきます。
内容に関するお問い合わせ
静岡県経済産業部農業局農業ビジネス課担い手育成・支援班
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