発生動向総覧

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ページID1064794  更新日 2024年12月20日

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発生動向総覧

インフルエンザが注意報レベルとなりました(定点当たり患者数が10を超えました)

2024年第50週(12/9~12/15)の感染症発生動向調査で、静岡県内のインフルエンザの定点当たり患者報告数が11.47人に増加し、注意報レベルの基準値(定点当たり 患者報告数10人)を超えました。今後、さらに流行が拡大するとともに長期間持続することも考えられますので、県民の皆様には、咳エチケットや換気、手洗いといった感染拡大防止対策に努めていただくとともに、ワクチン接種を検討していただくようお願いします。

※インフルエンザの定点当たり患者数とは、県内139の内科・小児科定点医療機関から報告された1週間の患者数を施設数139で割った数値です。※流行開始の目安とされている定点当たり患者数は1、注意報レベルは10、警報レベルの開始は30、警報レベルの終息は10です。

マイコプラズマ肺炎が流行しています(第45週(11/4~11/10)の定点当たり患者数2.9は、記録が残る2006年以降、過去最高値です)

マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマによる細菌感染症です。感染経路は、主に飛沫感染と接触感染で、家族内や学校など濃厚接触が多い場所で、しばしば集団発生が起こります。潜伏期間は2~3週間程度で、主な症状は発熱、全身倦怠感、頭痛、咳などで、解熱後も咳が長く続くことがあります。必ずしも肺炎にならず、上気道炎や気管支炎も多いです。全年齢層に感染が見られますが、若年齢層に多く、14歳以下が6~8割を占めます。過去の疫学調査研究では、3~7年程度に1回国内で大きな流行が起こっています。

2024年第29週(7/15~7/21)以降、定点当たり患者数※0.5以上が続いており、第35週(8/26~9/1)は1.1となりました。。(第50週(12/9~12/15)は2.8)国は基準値を定めていませんが、県感染症情報センターでは、0.5以上が継続した場合、流行が始まる可能性あり、1以上では確実に流行していると考えています。(県内の定点当たり患者数が1以上となったのは、2019年第51週(12/16~12/22)以来です。)

今後も流行が長期間継続する可能性が考えられますので、県民の皆様には、引き続き、人混みでのマスク着用、咳エチケット、適切な換気と手洗いなど、飛沫・接触感染の対策に御協力をお願いします。

今週のコメント

第50週(12/9~12/15)の感染症発生動向調査では、静岡県内のインフルエンザの定点当たり報告数は11.47人となり、前週の4.44人から増加し、注意報レベルの基準値10を越えました。新型コロナの定点当たり報告数も4.49人となり、前週の3.06人から増加しました。

インフルエンザ

全県で罹患数1,594、定点当たり11.47の患者発生があり、前週の4.44から増加し注意報レベルの基準値10を越えた。定点当たり東部地区で13.54、中部地区で9.55、西部地区で10.98の患者が発生した。

新型コロナウイルス感染症

全県で罹患数624、定点当たり4.49の患者発生があり、前週の3.06から増加した。定点当たり東部地区で5.82、中部地区で3.9、西部地区で3.6の患者が発生した。

手足口病

全県で罹患数42、定点当たり0.47の患者発生があり、前週の0.79から減少した。定点当たり東部地区で0.59、中部地区で0.3、西部地区で0.5の患者が発生した。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

全県で罹患数129、定点当たり1.45の患者発生があり、前週の1.07から増加した。定点当たり東部地区で1.88、中部地区で1、西部地区で1.4の患者が発生した。

感染性胃腸炎

全県で罹患数424、定点当たり4.76の患者発生があり、前週の4.18から増加した。定点当たり東部地区で3.41、中部地区で4.59、西部地区6.37の患者が発生した。

マイコプラズマ肺炎

全県で罹患数28、定点当たり2.8の患者発生があり、前週の2.1から増加した。定点当たり東部地区で2.5、中部地区で4、西部地区で2の患者が発生した。

  • 麻疹、風疹は患者発生なし。
  • 全国のインフルエンザの定点当たりの患者報告数は19.06で前週の9.03から増加し、注意報レベルの基準値10を越えた。警報レベルの保健所を有する都道府県は3から25に増加、注意報レベルの保健所を有する都道府県は37から45に増加した。
  • 全国の新型コロナの定点当たりの患者報告数は3.89で前週の3.07から増加した。
  • 静岡県において第50週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)インフルエンザ(11.47)、2)感染性胃腸炎 (4.76)、3) 新型コロナ (4.49)、4)マイコプラズマ肺炎 (2.8)、5)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(1.45)、6)手足口病 (0.47)であった。

インフルエンザ罹患数推移

県内衛生研究所におけるインフルエンザウイルス検出状況(2024/2025シーズン)    (令和6年第36週~)

梅毒の発生状況(静岡県・累計)

第50週は前年同期比1.03倍であった。

全数届出の感染症

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