薬剤耐性(AMR)対策について

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ページID1024250  更新日 2024年6月19日

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抗生物質・抗菌薬などの抗微生物薬は現代の医療において重要な役割を果たしており、感染症の治癒、患者の予後の改善に大きく寄与してきました。その一方で、抗微生物薬の使用量が増大していくにつれて、その薬剤が効かなくなる菌が発生するという「薬剤耐性(AMR)」の問題をもたらしてきました。この問題に対して有効な対策が講じられなければ、2050年には全世界で年間1,000万人が薬剤耐性菌により死亡することが推定されています。

静岡県では、平成30年度に静岡県感染症発生動向調査委員会薬剤耐性(AMR)対策部会を設置し、薬剤耐性菌に関する情報収集や解析評価、適正使用の啓発など効果的な対策を推進しています。

本ページには、静岡県感染症発生動向調査委員会薬剤耐性(AMR)対策部会の取組みとして、静岡県の抗菌薬使用量、耐性菌検出率、細菌の感受性率(各抗菌薬の効果を見込む指標)から専門家が推奨する外来抗菌薬選択についてまとめております。

経口抗菌薬選択の手引きとして活用いただければ幸いです。

※出典:Antimicrobial Resistance: Tackling a crisis for health and wealth of nations, the O’Neill Commission, UK, December 2014

薬剤耐性菌と抗菌薬について

抗菌薬は細菌感染症に対して用いる薬剤です。近年本来効果のあるはずの抗菌薬が効かなくなる薬剤耐性菌が世界的規模で増加しています。抗菌薬は多くの感染症患者の命を救う大切な薬剤であり、本当に必要な患者にのみ使用するべきです。感染症といってもインフルエンザや風邪のようなウイルスには抗菌薬は効果がありません。不要な使用を控えることが耐性菌抑制につながります。

用語解説

  • 薬剤耐性対策アクションプラン:2016年「国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議」の枠組みを元に、集中して取り組むべき対策と2020年までの達成目標が作られ、薬剤耐性対策に取り組んできました。取組により、一部は改善傾向にありますが、改善の乏しい指標や新たに生じた課題があるため、新たな数値目標が設定されました(薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2023-2027)。この目標を達成するために、引き続き、様々な対策が必要です。
  • アンチバイオグラム:地域,病院で分離された細菌の薬剤感受性試験のデータを集計し,それぞれの菌種で各種抗菌薬について耐性,感受性の菌がどれくらいの割合かを図や表にしたものです。抗菌薬選択において、重要な基本情報です。
  • AMR:英語でAntimicrobial Resistanceといい薬剤耐性のことを示しています。

薬剤が効かなくなる主な菌の説明(医療従事者向け)

日々の抗菌薬選択がこうした耐性菌増加につながります。明らかなウイルス感染症(風邪やインフルエンザ)には抗菌薬を使わない、広域抗菌薬(数多くの細菌を網羅的にカバーする薬剤)を慎重に使うことなどできることからはじめて行きましょう。

外来抗菌薬選択については、本ページに公開している「外来での抗菌薬適正使用手引き(成人版) 県内耐性率を参考に」も参考にしてください。

参考

  • 薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン
  • National Action Plan on Antimicrobial Resistance
  • 平成28年4月5日国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議

外来での抗菌薬適正使用手引き(成人版) 県内耐性率を参考に(2024年1月更新)

外来での抗菌薬適正使用手引き(小児版)

静岡県内医療機関の外来診療における抗菌薬使 用量・薬剤感受性

都道府県別抗菌薬販売量集計データについて

国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターより、都道府県別抗菌薬販売量集計データが公開されています。

2018年4月に2013年から2016年のデータが公開され、今後も継続的に公表されていく予定です。

一般の方向け薬剤耐性(AMR)対策関連資料

薬剤耐性(AMR)対策関連情報

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このページに関するお問い合わせ

健康福祉部医療局感染症対策課
〒411-0801 静岡県三島市谷田2276
電話番号:055-928-7220
ファクス番号:055-928-7100