石綿(アスベスト)と健康についてのQ&A よくある質問

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ページID1024159  更新日 2023年1月11日

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質問Q3 石綿が原因で発症する病気にはどのようなものがありますか?

回答

石綿(アスベスト)の繊維は、肺繊維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています(世界保健機関(WHO)報告)。石綿による健康被害は、石綿を扱ってから長い年月を経て出てきます。例えば、中皮腫は平均35年前後という長い潜伏期間の後発病することが多いとされています。仕事を通して石綿を扱っている方、あるいは扱っていた方は、その作業方法にもよりますが、石綿を扱う機会が多いことになりますので、定期的に健康診断を受けることをお勧めします。現に仕事で扱っている方(労働者)の健康診断は、事業主にその実施義務があります。(労働安全衛生法)

石綿を吸うことにより発生する疾病としては次のものがあります。労働基準監督署の認定を受け、業務上疾病とされると、労災保険で治療できます。

1 石綿(アスベスト)肺

肺が繊維化してしまう肺繊維症(じん肺)という病気の一つです。肺の繊維化を起こすものとしては石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられますが、石綿の曝露によっておきた肺繊維症を特に石綿肺とよんで区別しています。職業上石綿粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15~20年といわれております。石綿曝露をやめたあとでも進行することもあります。治療法は知られていません。

2 肺がん

石綿が肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、肺細胞に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。また、喫煙と深い関係にあることも知られています。石綿曝露から肺がん発症までに15~40年の潜伏期間があり、曝露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

3 悪性中皮腫

肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。(進行が早く、予後が悪い疾患です。)若い時期に石綿を吸い込んだ方のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20~50年といわれています。
治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

4 良性石綿胸膜炎

胸膜腔内に滲出液が生じるので、半数近くは自覚症状が無く、症状がある場合は咳、呼吸困難の頻度が高いといわれています。

5 びまん性胸膜肥厚

呼吸によって肺がふくらむときに便利なように臓側胸膜と壁側胸膜は本来癒着しておりませんが、良性石綿胸膜炎が発症するとそれに引き続き胸膜が癒着して広範囲に硬くなり、肺のふくらみを傷害し呼吸困難をきたします。胸部X線写真上胸膜の肥厚を認めるようになりますが、この状態をびまん性胸膜肥厚といいます。

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部医療局疾病対策課がん対策班
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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