第21回伊豆文学賞 入賞作品決定

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ページID1044361  更新日 2023年1月11日

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文学のふるさと伊豆・東部をはじめ静岡県内を題材とする文学作品を公募した第21回伊豆文学賞の入賞作品が次のとおり決定しました。
表彰式は、3月4日(日曜)に三島市の三島市民文化会館で「伊豆文学フェスティバル」として開催します。表彰式の後には、「伊豆文学塾」をあわせて行います。内容は、伊豆文学賞の審査員を務める作家の村松友視さん、嵐山光三郎さん、太田治子さんによる文学座談会です。(「伊豆文学フェスティバル」の案内は次のリンクをご覧ください)

1 審査結果

入賞作品のあらすじは「7 入賞作品のあらすじ」のリンクをご覧ください。

(1)小説・随筆・紀行文部門

作品名 種別 氏名(筆名) 居住地
最優秀賞 鋳物師七郎左衛門(いもじしちろうざえもん) 小説 松本(まつもと)茂(しげる) 静岡県浜松市東区
優秀賞 都田川堤(みやこだがわつつみ) 小説 吉川(よしかわ)道廣(みちひろ) ※吉は土に口 静岡県浜松市中区
佳作 海風(かいふう) 小説 齊藤(さいとう)勝(まさる) 愛知県春日井市
佳作 志戸呂(しとろ)からの囁(ささやき) 小説 星野(ほしの)有加里(ゆかり) 静岡県島田市

(2)メッセージ部門

作品名 氏名(筆名) 居住地
最優秀賞 私(わたし)たちの忘(わす)れもの 三浦(みうら)さん
(高校生)
静岡県浜松市西区
優秀賞 沼津(ぬまづ)の伯母(おば)さん 渡会(わたらい)克男(かつお)
(渡会(わたらい)三郎(さぶろう))
千葉県柏市
優秀賞 田宮虎彦(たみやとらひこ)の富士(ふじ) 江川(えがわ)洋(ひろし) 静岡県伊豆の国市
優秀賞 駿河湾(するがわん)からの激励(げきれい) 高山(たかやま)さん
(高校生)
静岡県駿東郡清水町
優秀賞 志戸呂(しとろの)声(こえ) 綺麗寂(きれいさび) 星野(ほしの)有加里(ゆかり) 静岡県島田市
優秀賞 佐鳴湖(さなるこ)の思(おも)い出(で) 鈴木(すずき)孝之(たかゆき) 静岡県浜松市中区

メッセージ部門特別賞

学校奨励賞

  • 学校名:静岡県立御殿場南高等学校
  • 内容:応募多数

2 最優秀賞受賞者のコメント

(1)小説・随筆・紀行文部門 松本(まつもと) 茂(しげる) (本名)

受賞の知らせを聞いて

小説は初めて書いたのですが、最終選考に残ったと聞いて、佳作でもいいから入賞できたらなと思っていました。しかし、まさか最優秀賞とは驚きました。

伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり

ふとしたきっかけで両親の故郷である遠州森町の歴史を紐解くようになったのですが、世に知られていない興味深い人物たちが大勢いることに驚きました。そんな人たちのことを多くの人たち、特に森町の人たちに知ってもらいたいと思いついた方法が小説にすることであり伊豆文学賞に応募することでした。

作品に込めた思い

赤坂迎賓館、日銀本店、京都博物館、大阪府立中之島図書館、表慶館、大阪市中央公会堂等、現存する西洋建築の屋根は、作品の主人公山田信介が手掛けたものです。そのことはほとんど知られていません。全く無名の人物ですが間違いなく明治、大正の日本を支えた一人です。そんな人間に光を当てたいという思いがありました。

(2)メッセージ部門 三浦(みうら)さん (高校生)

受賞の知らせを聞いて

学校の先生から受賞の知らせを聞いたときは、最優秀賞というとても光栄な賞をいただけることに驚きと嬉しさでいっぱいでした。中学校三年間の貴重な体験と大切な思い出をつめ込んだ応募作品は、今まで書いたどの作品よりも納得がいく仕上がりだったので、自分にとって特別な作品で、このような賞をいただけてとても幸せです。

伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり

私は学校の探究活動で作家・作品研究をしています。自分の表現力や文章力を磨くために文学賞に応募しようと思っていたときに、伊豆文学賞のチラシが目に止まりました。「春野町のことを書こう。」春野町の景色が頭の中に浮かび、応募することを決めました。

作品に込めた思い

都市部に人が集まり、自然豊かな山間部の過疎が進む今、人と人との物理的距離は近くても、精神的な距離は希薄になってきています。社会の変化はやむを得ないことですが、人との直接的な関わりの大切さを忘れてほしくないという思いを込めました。

3 最優秀賞作品についての審査員コメント

(1)小説・随筆・紀行文部門

文化、地域の歴史を考えたときに、目の届きにくい鋳物師に着眼し、遠州森の特徴と結びつけた誠実な作品。名前があまり知られていない偉人がいることを発見し、後を追っていったところがよかった。

(2)メッセージ部門

この部門で、若い作者によって、その土地のメッセージという横の広がりではなく、世代的にあるいは今の時代から受け継いでいく、縦に繋がるようなメッセージをはらんだ作品が最優秀賞になったのは新鮮だった。

4 審査員

(1)小説・随筆・紀行文部門

三木 卓(第69回芥川賞受賞、日本芸術院会員)
村松 友視(第87回直木賞受賞)
嵐山 光三郎(第58回読売文学賞受賞)
太田 治子(第1回坪田譲治文学賞受賞)

(2)メッセージ部門

村松 友視(第87回直木賞受賞)
清水 真砂子(翻訳家・児童文学者)
中村 直美(株式会社交通新聞社取締役 第2出版事業部長)

5 賞

(1)小説・随筆・紀行文部門

  • 最優秀賞 賞金 100万円
  • 優秀賞 賞金 20万円
  • 佳作 賞金 5万円

(2)メッセージ部門

  • 最優秀賞 賞金 5万円
  • 優秀賞 賞金 1万円

6 募集結果

(1)応募総数

474編
(小説160編、随筆34編、紀行文9編、メッセージ271編)

(2)年代別応募数

年代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代 不詳 合計
小説等

6

5

12

17

37

66

42

16

0

2

203

メッセージ

220

2

1

9

9

13

14

1

2

0

271

合計

226

7

13

26

46

79

56

17

2

2

474

(3)居住地別応募数

居住地 静岡県 東京都 神奈川県 埼玉県 愛知県 その他
道府県
海外
小説等

96

25

10

7

8

55

2

メッセージ

252

5

1

2

0

11

0

合計

348

30

11

9

8

66

2

7 入賞作品のあらすじ

次のリンクをクリックすると「あらすじ」ページを表示できます。

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スポーツ・文化観光部文化局文化政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2252
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