津波避難ビル、津波避難タワー
あなたは、おそってくる津波から逃げられますか?
津波浸水想定区域内の逃げ遅れを解消する津波避難施設
東海地震や南海トラフ巨大地震の場合、津波の第1波が沿岸に襲来するのは早いところでは地震発生から数分程度と予想されています。しかも、陸上でのスピードは人間が全速力で走る程度と言われています。
走って逃げられる人ばかりではありません。予想される津波浸水想定区域の外までおおむね200m以上離れた範囲は、区域から脱するのに徒歩でも高齢者などは数分以上かかりますから、避難の困難な地域と言わざるを得ません。
そうした地域からの逃げ遅れを解消するために確保した緊急避難施設が津波避難ビルと津波避難タワーです。
津波避難ビル
津波避難ビルは、津波浸水想定区域の中にあるビルのうち、以下の基準を満たすものを選定しています。
- 鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の3階建て以上の耐震性のある建築物(予想浸水高が低ければ2階建てでも可)
- 日頃から鍵がかかっていない、常に警備員などがいる、屋上に通じる外階段があるなど、緊急時に利用できること
ビルから概ね半径200mの範囲を避難対象エリアとし、1人当たり概ね1平方メートルとして避難可能人数を算定します。沿岸部の住宅地が津波浸水想定区域になっている市町では、対象エリアの住民数にみあう面積を確保するため、公的な建物はもちろん、民間ビルなどの所有者と協定を交わすなどして、確保に努めています。
なお、ビルの使用範囲は建物によって異なりますが、屋上やベランダなどに限っているところもあります。
津波避難タワー
津波から避難することが困難な区域内で、近くに利用できる津波避難ビルがない地域に、津波から緊急に避難することができるように設置されている鉄骨や鉄筋コンクリート作りのタワーです。
津波避難タワーは、港や海岸付近の公園などに設置されているものが多くありますが、場所によっては道路上に設置し普段は陸橋として利用しているところもあります。
その他の津波避難施設
このほかにも、沿岸部に小高い丘を築いたり、山が近い地域では山に駆け上るための避難路や避難階段を整備して、津波に備えている市町もあります。
ただし、こうした津波避難施設は、あくまでも突然地震が発生した時に緊急避難する場所です。
「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」に伴う避難情報が発令された時に避難する場所は、これらの津波避難ビルや津波避難タワーではありません。この場合の事前避難場所は、津波浸水想定区域の外にある親戚・知人宅または指定避難所となります。
地震が発生し津波のおそれがある場合には、「わが家は鉄筋コンクリート3階建てだから」とか「勤務所の建物が避難ビルに匹敵するから」といって、避難しないのは間違いです。津波の恐ろしさは水の力だけではありません。漁船が打ち上げられてくるかもしれませんし、引き波で陸上のものがことごとく流され、それが建物を破壊します。津波から緊急に避難する時は、指定された避難施設に緊急に避難できるように準備しておくことが必要です。
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