海外からの“旬な”お便り/県民だより2022年5月号
静岡県では、お互いに助け合い、信頼関係を築き、国際的に存在感のある地域を目指す「地域外交」に取り組み、観光、経済、教育・文化など幅広い分野で交流を進めています。
海外駐在員や本県と交流のある国・地域の方からの旬な現地情報を、毎月お届けします。
コロナ禍で海外に行けない今、”旬な”お便りで世界に触れてみてください!
差出人
浅原 敏治 (あさはら としはる)さん
県中国駐在員事務所長 上海市在住(1年8ヵ月)/島田市出身
上海市では新型コロナウイルス感染拡大が3月中旬から顕著になり、感染拡大防止と感染者特定のための全市民PCR検査を行うため、3月28日から都市封鎖が始まり、私の住居も4月1日から外出禁止となりました。静岡県民としての防災意識からか、日ごろから食材はストックしていましたし、市政府からの野菜やお米の支給もあるので、食べ物には不自由していません。鳥の鳴き声しかしない静かな上海で貴重な経験をさせてもらえていると思います。感染拡大の早期終息を市民の皆さんと共に願っています。
上海市の大規模公園内にある「富士之国」の桜
中国では4月30日から5月4日まで労働節という連休があります。日本のゴールデンウィークと違い、こどもの日(端午の節句)は6月にあります。今回は、上海にある本県ゆかりの桜を紹介します。いつものように地下鉄に乗って見てきました。請看(中国語で「ご覧ください」)。
上海市青浦区の大規模公園「東方緑舟(ドンファンリュウジョウ)」内に「富士之国」と名付けられた桜の名所があります。ここは日中友好の憩いの場となるよう、2010年2月に上海静岡県人会の発案で県人会員、県内企業、本県ゆかりの方々及び日本さくらの会が2,000本の桜を植樹した場所です。河津桜、寒緋桜、大島桜の3種が植えられ、2月から4月までの長い期間、桜の花を楽しめます。植樹から12年目、日中国交正常化50周年、静岡県・浙江省友好提携40周年である本年の「富士之国」の桜の様子をご紹介します。
本年2月初旬に訪問。公園の入口から西側に20分ほど歩くと「中日友好の桜植樹記念碑」に着きます。ここが「富士之国」の入口です。石碑には「中国と日本、そして上海市と静岡県の友好の礎が、財団法人日本さくらの会の協力により、ここ東方緑舟に永遠に残ることを、関係者一同、希望します。」と刻まれています。
石碑の横の並木道を5分ほど歩くと小川に架かる橋に着きます。この小川の両側の河津桜は、写真のとおり3~7分咲きでした。この日は雨で来園者は少なかったです。まだ開花していない桜の木もありました。
続いて3月初旬に訪問しました。ほとんどの河津桜は満開で、葉桜になっているものもありました。他の品種はまだ開花していませんでした。天気は良かったのですが、混雑しておらず、落ち着いて桜を見ることができました。
この日は、公園のスタッフが水やりや除草などの整備をされていました。日中友好の憩いの場である富士之国を12年間美しく保ってくれています。とてもありがたいですね。非常感謝(中国語で「とても感謝しています」)!
後日、上海静岡県人会員で当時植樹に参加された村田省三さん(静岡市葵区出身 上海在住17年)にお話を伺いました。村田さんは日中友好のため、また、将来お孫さんに見てほしいとの思いで5本の苗木を寄付されたそうです。静岡ー上海便の渡航再開の折には上海に来られる静岡県の方々にぜひ訪れてほしいとおっしゃられました。
東方緑舟は上海の中心部から離れた場所にありますが、広い平地に川や湖、木々の美しい風景が楽しめる公園です。ぜひ、上海の富士之国を訪問してみてください。
東方緑舟へのアクセス 上海市の西側の玄関口「上海虹橋駅」から地下鉄17号線に乗ること40分。公園に隣接した「東方緑舟駅」に到着。上海市中心部からのアクセスが便利です。入園料50元 園内総面積3.7平方キロメートル(東京ドームの約80倍)
2010年2月の植樹について、若田部孝県中国駐在員事務所長(当時)の記事がご覧いただけます。
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