県議会だより第124号(3) ピックアップ本会議(1)
行政
信頼喪失への対応
Q.知事の不適切な言動による信頼喪失への対応と、総務委員会の申し入れに対して発言の訂正をしない理由は。
A.知事としての言動の重みを自覚し自らを強く戒め、県民の意見に一層耳を傾け負託に応えられるよう努力する。総務委員会の申し入れは真摯に重く受け止めるが、構想を示すのは県政を預かる者の仕事の一部であり、私の発言は思いを語ったものである。県議会の決議をいただく状況になったことについて心よりお詫びし、東アジア文化都市継承拠点の件は白紙とする。
知事の退職手当
Q.1期目の退職手当は選挙公約に従い辞退し、2、3期目は受け取った。4期目を受け取ろうとする根拠は。
A.退職手当の取り扱いについては県民の理解を得ることが大切であると考え、県内各分野の代表者で構成される県特別職報酬等審議会に諮った。審議会からは「受け取ることとした上で、与えられた職務を十分に果たし、県民の期待する成果を出していくことが望ましい」との意見があり、2、3期目は拝受した。審議会の結論を尊重する考えは今も変わっていない。
安全・安心
避難情報の精度向上
Q.災害の危険が迫った際に避難行動を促すためには、避難情報の精度を高める必要があるがその取り組みは。
A.土砂災害警戒情報は、予測対象範囲を従来の5キロ四方から1キロ四方に細分化することで「空振り」の改善が見込まれるため、令和6年度から運用する。洪水予報は、県内322カ所の観測地点の水位データの蓄積を続け、河川ごとに水位上昇などの特性を分析し、水位予測の精度向上を図る。国の水位予測等の技術開発を注視し、県管理河川への導入を検討する。
災害時におけるペット対策
Q.ペット同行避難に関する飼い主への啓発と避難所の体制整備への取り組みは。
A.避難訓練や防災講習会等で、同行避難に必要なペットのしつけやペットフードの備え等を啓発してきた。今後、保健所職員による自主防災組織等への説明やペット避難スペースの開設マニュアルの普及等を行う。令和7年度開設予定の(仮称)静岡県動物愛護センターでは、避難所での鳴き声等のトラブルに対する調整やペット飼育のサポート等の役割を担うボランティアリーダーの育成を図る。
教育
教員の人員配置の拡充
Q.教員の欠員等、義務教育の現場は危機的状況にあるが、人員配置拡充の考えは。
A.定数改善を本来行うべき国に対して改善を強く要望する一方、35人学級実現のための教員配置やスクール・サポート・スタッフの全校配置、共同学校事務室の全市町配置に加え、ICTの活用や部活動の地域移行等教員の負担軽減を進めている。産育休等の欠員補充については、教職員人材バンクの活用を強化していく。新年度当初は欠員なくスタートできるよう最大限の努力をしていく。
ふじのくに国際高等学校
Q.高校の魅力や特色がどう認知されているか。また、令和8年度導入予定の国際バカロレア教育の展開は。
A.中学生と保護者対象の説明会には延べ1400人超の参加があり、「多様で自由な雰囲気が良い」「探求の授業を受けたい」等の感想が寄せられるなど、高校の魅力は認知されつつある。授業は対話的手法で行い、全て英語で行う科目も設定するほか、「問い」に対して知識を掘り下げて「答え」を探求する活動を通して自分なりのものの見方などを認識できるよう促す。
用語解説:ふじのくに国際高等学校
令和6年4月、島田市金谷根岸町に開校する県立高校。
生徒自身が通学時間や時間割を決める多部制・単位制の「フレックスハイスクール」とする。探求学習を軸に思考力を養い、他者と協働して課題解決につなげる力を育てる「探求モデル校」を目指す。
用語解説:国際バカロレア
1968年にスイスのインターナショナルスクールで始まった学習プログラムのこと。国際的な視野で行動するための能力やスキルを育むとともに、世界中の大学に進学する際に使える入学資格(国際バカロレア資格)を得ることで、大学進学へのルートを確保することが可能となる。
持続可能な学校給食
Q.委託先業者から突然給食の提供が停止されたが、再発防止策は。また、学校給食の重要性の認識は。
A.栄養バランスの取れた学校給食は児童生徒の心身の健全な発達に欠かせないもので、健康増進と食育推進に極めて重要である。再発防止に向け、事業者の経営状況や業務受託実績等を入札参加条件に設定した。また、過度な価格競争を防ぐための最低制限価格制度の導入に向けた調整や、価格以外の要素を考慮した総合評価落札方式の導入可能性の検討を行う。
文化・観光
富士山静岡空港の利用促進
Q.コロナ禍前からの回復途上にある国際線の利用促進の取り組みは。
A.上海線やソウル線が順次回復する中、台湾路線は連続チャーター便決定を契機に定期便再開に向けて働きかけを強める。県内企業が数多く進出するベトナムは観光のほかビジネス利用も期待できるため、チャーター便の実績を積み重ね、新規路線就航につなげる。空港の地上支援業務の人手不足が喫緊の課題であるため、空港関係機関による合同会社説明会の開催のほか、県も支援策を検討する。
プロ野球新球団との連携
Q.ハヤテ223(ふじさん)株式会社によるプロ球団創設は野球による地域活性化を図る大きな機会となるが、球団との連携や地域を盛り上げる方策は。
A.県内各地で開催される公式戦の観戦や野球教室等の普及活動への県民の参加を促進するとともに、山梨県や長野県など近隣自治体に協力を働き掛け、来シーズンの開幕に向け、県内外の多くの方に応援いただける環境づくりに取り組む。関係自治体や経済団体、新球団などと連携し、県民に愛される球団となるよう官民一体となって取り組む。
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