第5回『政策マネジメント論(その1)「これからの地方に求められる役割とは?」』

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ページID1082781  更新日 2026年5月29日

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副知事の平木です。
課長職向けの研修講師をやることになりました。政策、組織、危機管理などのマネジメントについて包括的にお話しする予定ですが、ブログでもそのエッセンスをお伝えしようと思います。
その1は、政策マネジメントの大前提である、「これからの地方に求められる役割」について。

私は一つの仮説を持っています。それは、「政策立案の主役は、霞ヶ関(中央官庁)から、地方自治体・民間企業に、シフトしつつあるのではないか」ということ。
霞ヶ関は長く政策立案の主役であり続けてきました。もちろん、これからも最重要のアクターではあるのですが、一方で、

・各分野が専門化・細分化し、法制度が現実のスピードに追いつかなくなりつつある。
・人口減少、財政制約などで、財源を配分する形での利害調整が難しくなっている。
・地方自治体や民間企業との情報交換の機会が細り、国と現場との距離が拡大している。
・労働環境の改善が追いつかず、特に若手官僚の疲弊が進んでいる。

など、後戻りできないような状況変化が起こっています。
そして、こうした変化により、霞ヶ関(中央省庁)の立案する政策の無謬性(=間違えないこと)も、確保が難しくなりつつあります。
むしろ、現場のニーズ(とその変化)にスピード感をもって対応し、トライアンドエラーを許容しつつ、必要に応じてチューニングする、という政策立案のあり方が求められているのです。

そうした振る舞いができるところはどこか。私は、現場である地方と企業であると考えます。
今までの地方は、国の決定した政策を執行する機関にとどまっていた面は否めませんでした。
これからは、「政策提案・実現のエンジン」として、自らを変革していかなければなりません。
地方自治体とその職員は、マインドセットを抜本的に変えることが求められています。

地方は、自らニーズをつかみ、政策を考え、実施していく主体にならなければなりません。
人口減少やコスト増といった「不都合な真実」を直視し、解決策を見出し、自らの地域で改革を実践する、「先頭に立つ勇気」を持たなければなりません。
そのためには、「既存の制度を熟知している専門性」ではなく、「データに基づき仮説を立てる能力があり、かつ、コスト感覚を有する経営者マインド」こそが必要になります。

その際、必要となるポイントは、以下の通りです。

・「供給側の視点」から、「サービスを受ける側の視点」へ(顧客第一主義)
・後付けのEBPMから、事前のマーケットリサーチへ
・「検討する」だけでなく、「どうすればできるか」の思考へ
・「やりっぱなし」から、チューニング(原因分析と修正)重視へ
・民間企業とのコラボレーション(共創)を基本に
・将来世代の負担を意識した財政運営(中長期の視点)

これらは企業経営では当たり前ですが、行政では必ずしも当たり前ではありませんでした。
もちろん、行政と企業経営のよりどころは異なります(いずれ、ブログで考えを述べたいと思います)が、この「当たり前」を実現することこそ、私のパブリックサーバントとしての目標です。

このシリーズは、定期的にブログに書こうと考えています(このシリーズの次回は未定)。
次回のブログは、6月半ばの予定です。

 

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