令和2年6月県議会定例会知事提案説明要旨4

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ページID1011036  更新日 2023年1月13日

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令和2年6月県議会定例会知事提案説明要旨

【4.リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全】

次に、リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全についてであります。

今月2日に、第3回有識者会議が開催されましたが、今回も全面公開での実施は実現しませんでした。会議では、JR東海の水利用への影響を回避、低減するための取組に関する説明に対し、委員から、JR東海の説明は不十分であり、地域の皆様に理解していただくため、わかりやすい内容とすることなどの御意見がありました。今後、全面公開での科学的議論が深まることを期待し、その状況を注視してまいります。

5月20日には、JR東海の金子社長から、リニア中央新幹線静岡工区のヤード整備に関し、私との面談を要望する旨の書簡が届きました。これに対して、22日に、有識者会議における発言の謝罪及び撤回を見届けた上で、関係各位に相談し、返事を差し上げると回答したところ、27日には、再度、書簡が届き、私との面談を要望すること、有識者会議での発言を撤回することが記されていました。29日の金子社長の定例記者会見では、正式に有識者会議での発言を撤回する旨の発言があり、その後、大井川流域市町、利水関係者に対しても、発言を撤回する旨の書簡が届けられたとのことであります。

このような状況を踏まえ、今月11日に、県道三ッ峰落合線のトンネルや林道東俣線の整備の進捗状況、燕沢の発生土置き場等を視察してまいりました。静岡工区の準備再開には、工事に携わる作業員の安全確保が必要不可欠であり、そのための整備は、まだ不十分と言わざるを得ません。

16日には、大井川流域市町の首長の皆様から、ヤード整備等の準備再開について御意見を伺いましたので、今後、金子社長と面談し、本県としての考え方をお伝えいたします。

リニア中央新幹線トンネル工事により、大井川の貴重な水資源と世界が認める豊かな生態系が育む生物多様性が失われることがないよう、県民の皆様の不安の払拭に全力で取り組んでまいります。