西部地域の産業

静岡県西部は自動車や二輪車、楽器などの製造業の盛んな地域です。トヨタ・ホンダ・スズキ・ヤマハなどの世界的輸送機器メーカーの発祥の地であり、自動車、二輪車産業が立地しています。
また浜松ホトニクスやパナソニック、NECといった電気機器メーカーや、ヤマハや河合、ローランドといった楽器メーカーがあることも西部地域の特徴です。
さらに繊維業の遠州織物の産地でもあり、綿織物を中心に別珍やコーデュロイなどを生産しています。
農業・漁業・林業といった1次産業については、温暖な気候を活かしたお茶、メロン、みかんなどの栽培や、浜名湖でのカキ、のり、ウナギの養殖、遠州灘のシラス漁などが行われているほか、北遠地域は天竜美林として名高いスギやヒノキの一大産地となっています。

西部地域の産業別就業人口

西部地域の産業別就業人口の割合を見ても、最も割合の高いサービス業に次ぐ割合で2次産業が占めており、製造業の盛んな工業地域であることがうかがえます。

西部地域産業別就業人口（上段：人 下段：%）

1次産業	2次産業	3次産業	合計
34,937	252,638	375,330	662,905
5.3	38.1	56.6	100

西部地域（磐田市・掛川市・袋井市・御前崎市・菊川市・森町・浜松市・湖西市）
産業別就業人口：平成22年国勢調査

製造品出荷額等

経済産業省の工業統計調査によると、静岡県の製造品出荷額等は15兆6,991億円で全国第4位に位置します。
産業別構成比では、輸送機械の占める割合が最も大きく（28.1%）、次に電機機械（11.5%)、化学工業（10.4%）、飲料・たばこ・飼料（7.5%）、食料品（7.1%）、パルプ・紙（4.7%）の順に続き、これら6産業で全体の69.3%を占めています。
製造品出荷額等の市町別では浜松市が最も大きく、静岡市、磐田市、湖西市、富士市と続きます。また、静岡県全12町の中でも西部地域に属する森町は3位に入っています。
静岡県全体の西部地域の占める割合は48.0％と半数近くを占め、輸送機器メーカーが集まり自動車・二輪車産業が多く立地している西部地域の状況をよく表しています。

製造品出荷額等の上位5市

順位	町名	製造品出荷額等（百万円）
1	浜松市	2,130,271
2	静岡市	1,751,664
3	磐田市	1,721,102
4	湖西市	1,671,605
5	富士市	1,279,087

製造品出荷額等の上位5町

順位	町名	製造品出荷額等（百万円）
1	長泉町	329,893
2	吉田町	230,443
3	森町	127,985
4	小山町	125,642
5	清水町	85,675

西部地域各市町の製造品出荷額等

市町	製造品出荷額等（百万円）
浜松市	2,130,271
磐田市	1,721,102
湖西市	1,671,605
掛川市	1,046,428
袋井市	495,664
菊川市	242,476
森町	127,985
御前崎市	99,339
西部地域全体	7,534,870

資料：統計センターしずおか「平成25年工業統計調査」

農業産出額

農業産出額とは、農業により生産された農産物や加工農産物を金額として表したもののことです。
農林水産省によると、西部地域にある市町の農業産出額は静岡県35市町のなかでトップ20に入ります。
また浜松・掛川・磐田・袋井・菊川の5市が10位以内と西部地域が半数を占めており、静岡県の農業生産の多くを担っています。

代表的な農産物：茶・みかん・米・メロン・花きなど
西部地域では、茶、米、みかんやメロン、いちご、トマト等の施設園芸、いも、ねぎ、セルリー等の野菜、ガーベラ、バラ等の花きなど多彩な農業が展開されるほか、牛、豚等の畜産業も営まれています。

静岡県の市町別農業産出額のトップ20

順位	市町	産出額
1	浜松市	5,405
2	静岡市	2,307
3	掛川市	2,036
4	牧之原市	1,406
5	磐田市	1,371
6	富士宮市	1,141
7	袋井市	1,137
8	島田市	1,116
9	菊川市	1,069
10	藤枝市	859
11	御前崎市	728
12	沼津市	702
13	富士市	670
14	湖西市	611
15	焼津市	431
16	三島市	407
17	森町	383
18	伊豆の国市	380
19	伊豆市	292
20	函南町	263

太字：西部地域局所管地域
＊資料：農林水産省わがマチ・わがムラ-市町の姿-2007（平成19年）静岡県市町別農業産出額トップ20