令和4年度「より良い高齢者ケアを考えるセミナー」の動画配信及び講師への質問と回答

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ページID1051156  更新日 2023年2月10日

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令和4年度「より良い高齢者ケアを考えるセミナー」動画

内容:講師 三好 春樹 氏 生活とリハビリ研究所代表
講演 「認知症ケア~現場からの見方と関わり方~」 

 動画配信期間:令和5年2月10日(金曜)~令和5年3月31日(金曜)
 動画収録時間:1時間42分

<注意事項>
※動画は限定公開していますので、上記の動画URLをクリックしていただくか、動画URLをコピーして検索してください。
※配信している動画(画面)及び内容については、許可なく他のウェブサイトや著作物等へ転載することを禁止します。
※動画及び音声の収録は職員が行っておりますので、お見苦しい箇所や聞き取りにくい箇所があるかと思いますが、御容赦いただきますようお願いします。また、聞き取りにくい場合は、イヤホンによりお聞き願います。

講師への質問と回答

(三好先生に寄せられた質問)
今まで、生活リハビリ及び介護技術、随時排泄を基本とし、介護をしてきたが、標準化、効率化の名の下、利用者本来の力を使っての介護ではなく、機器や高機能オムツで平準化していくといった流れになると、介護の本質が変わってきて、仕事としての介護にしても納得できず、この先、こういった考えの人達との仕事をどうしたらよいか。
(原文一部略)

(三好先生の回答)
ご質問、拝読しました。
 ISOを始め、標準化、効率化によって生産性を高めようというのは、かつて日本が得意だった第三次産業で通用した方法ですよね。
 今では産業構造はすっかり変わっているというのに、そんな古い発想と手法を、よりによって介護現場に持ち込もうというのは、見当識障害だとしか思えません。

 介護には生産性がない、なんて言う人がいますがそんなことはありません。大事なものを生産しています。それは、生への肯定感です。たとえ、老いや障害があったとしても、私が生きていていいんだと思えることです。そしてそれは、若い人や健常者にとっても、心理的に安心できる最も基本的な社会的インフラなのです。

 生への肯定感を作るのに、効率化は似合いません。むしろ逆です。風呂に入りたくないなら、その気になるまで待つ。食べたくないなら、やはり待つ、工夫する。
 じつはその方が結果的に“効率”がいいんです。私たちの側の分刻みの時間割に従わされる高齢者たちは、心理的に落ち着かなくなります。なにしろ、自分の固有の時間が奪われているのですから。安眠できなくなり、“問題行動”が増えるのです。

 食事、排泄、入浴にいかに時間をかけるかということこそが必要なのです。これらを効率良くやって余った時間で会話しましょう、なんてのは倒錯です。ゆっくりした食事、排泄、入浴の中で、伝えたいこと、聴きたいことがあってするのが、生きた会話です。

 そうすると、高齢者が落ち着くだけではありません。介護職の離職率も低下してきます。罪悪感を感じなくてよくなるからです。

幸い、私たちは、そんな介護現場をたくさん知っています。情報を得、見学に行きましょう。人手不足は、自分に合った現場を見つける最大のチャンスでもあります。

介護が、工場の物作りのような“作業”にならないために、老体の私も訴え続けます。
 

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部福祉長寿局福祉指導課 介護指導1班
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3243
ファクス番号:054-221-2142
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