世界遺産富士山について
富士登山をご検討中の方は、次をご覧ください。
「安全で快適な富士登山のために」
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世界遺産富士山とことんガイド(外部リンク)
富士山世界遺産公式サイト
富士山-信仰の対象と芸術の源泉
神聖で荘厳な姿の富士山は、山域から山頂への登拝及び山麓の霊地への巡礼を通じて、富士山を居処とする神仏の霊力を獲得し、自らの擬死再生を求めるという独特の性質を持つ富士山信仰を育み、また、海外の芸術家にも影響を与えた浮世絵など、多くの芸術作品に取り上げられてきました。この信仰の対象・芸術の源泉である富士山は、世界でも高く評価され、第37回世界遺産委員会において世界遺産(文化遺産)に登録されました。(平成25年6月)
富士山のなりたち
概要
富士山は、玄武岩でできた成層火山で、小御岳火山の麓に約10万年前に誕生し、古富士火山、新富士火山の2世代にわたる噴火活動によって現在のような円錐形を形づくってきました。宝永4年(1707年)に大噴火し宝永火口ををつくり、東側に火山灰による広大な火山荒原を形成しました。これ以降噴火活動は休止しています。
さらに詳しくは、「富士山の誕生」のページをご覧ください。
雄大な独立峰
現在に近い形になったのは、約1万年前。広い裾野から立ち上がる独立峰は、単独で1,000mを超えることが稀といわれる成層火山として並外れているだけでなく、崇高で優美な姿であり、人々に畏敬の念と感動を与えてきました。このような富士山は、日本人の美意識と深く関係するばかりでなく、人々の心に様々な影響を与え、伝説の舞台となり、詩歌・絵画・小説などの主題、数々の写真家の被写体となるなど、現在に至るまで、時代を越えて芸術活動と密接なかかわりを持っており、日本の文化創造において重要な役割を担ってきました。
荒ぶる山
平安時代には活発に火山活動を行い、約300年前の江戸時代の宝永年間にも大噴火した活火山で、広い範囲に被害をもたらしました。このような火山活動や、山体自体の姿により原始古代から信仰の対象とされてきました。火山活動が活発な平安時代までは、「遥拝」の対象であり、噴火を鎮めるための浅間神社が建てられました。火山活動が収まってきた平安時代末期には、修験道の道場となり、室町時代以降には「登拝する山」として広く知られるようになり、山麓には、登拝のための「御師」や「坊」が整えられました。江戸時代中期には江戸を中心に富士講が盛んになり、多くの人々が登拝するようになりました。
多様な自然の山
地形・地質
富士山の火山噴出物は玄武岩質であり、その溶岩は、粘性が低く、流れやすいため、広範囲に広がり、広い裾野の形成とともに多くの溶岩洞穴や溶岩樹型などの特殊な地形を生み出しました。
植物
2,500m以上の「高山帯」から700m以下の「丘陵帯」まで植物の分布が形成されています。
動物
鳥類は、生息種類数、個体数、繁殖種類数が多く、地理的分布から見ても特異な地域となっています。また、土壌動物、洞窟動物などに多くの新種が発見されており、昆虫類の希少種や分布上の新知見なども得られています。
構成資産の紹介
古より数多くの信仰と芸術を生み出した富士山に関わる文化財には、その山体だけでなく、周囲にある神社や登山道、風穴、溶岩樹型、湖沼などがあります。
これらの文化財は、富士山の価値を構成する資産(構成資産/構成要素)として現在まで受け継がれてきました。
ここでは、世界遺産(文化遺産)としてふさわしい価値を有している富士山の構成資産/構成要素について紹介します。
富士山ビューポイント
3,776メートルの高さで、その優美な美しさから私たちの心を捉える日本の名山・富士山。日本人だけでなく訪れる世界の人々を魅了する最大の理由は、ゆるやかな曲線がつくる美しいスカイラインにあり、また、周りにさえぎる山のない、世界でも珍しい独立峰であるということにあります。
どこから見ても均整の取れた美しい富士山のビューポイントをご紹介します。
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スポーツ・文化観光部文化局富士山世界遺産課
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