しずおか文化財めぐり 「レトロな浪漫を感じたい。」擬洋風建築篇
動画に登場する文化財
旧見付学校 附 磐田文庫(きゅうみつけがっこう つけたり いわたぶんこ)
所在地:磐田市
国指定・史跡
見付学校は明治5年の学制発布を受け、明治6年に宣光寺、省光寺を仮校舎として開校した。同時に新校舎建設計画が進められ、明治7年10月に名古屋の宮大工・伊藤平右衛門によって4階建ての新校舎建設に着手し、明治8年8月に落成した。生徒数の増加により明治16年に3階部分を増築し5階建てとなり、大正11年まで小学校として使われた。その後、高等裁縫女学校、准教員養成所、陸軍病院などに用いられ、昭和28年に磐田市立郷土館として開館した。平成4年に名称を磐田市旧見付学校に変更し、教育資料館として現在に至っている。
学校は、高く立派に望み見られるよう町の街道筋より一段高い淡海国玉神社境内の街道に面した突端にある。
基礎の石垣は遠州横須賀城の石垣の払い下げを受けたもので、玄関はギリシア・ローマ建築を思わせるエンタシス様式の飾り柱となっている。(出典:「静岡県文化財ガイドブック 中世以降の史跡編」)
修善寺ハリストス正教会顕栄聖堂(しゅぜんじはりすとすせいきょうかいけんえいせいどう)
所在地:伊豆市
県指定・有形文化財(建造物)
木造しっくい塗、平屋建、鐘塔付、基礎切石積、寄棟造、亜鉛鉄板平葺、桁行18.9メートル、梁間7.2メートル、建築面積122平方メートル、明治45年
軸組、庇、天井など、随所に明治洋風建築の構造・意匠がみられ、軒下のブドウ飾りの持送りは、ハリストス正教会の聖堂建築では他に例がない。県内では、数少ない聖堂建築であり、また、中伊豆地方のギリシア正教布教の歴史を知るうえでも貴重である。
旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)(きゅうとおとうみのくにほうとくしゃこうかいどう(だいにほんほうとくしゃだいこうどう))
所在地:掛川市
国指定・重要文化財(建造物)
明治36年(1903)に「遠江国報徳社第三館公会堂」として建築された、正面9間、奥行7間の木造2階建て日本瓦葺き入母屋造りの建物である。現存する公会堂としては、日本最古である。
旧岩科学校校舎(きゅういわしながっこうこうしゃ)
所在地:松崎町
国指定・重要文化財(建造物)
岩科学校は明治六年に創立され、校舎は明治十二年着工し十三年九月に竣工した。設計施工は土地の大工菊地丑太郎と高木久五郎で、工費は二千六百三十円余りであった。この校舎は洋風建築の初期様式をしのばせる和風手法の多い遺例として注目される。なお、二階和室には入江長八の漆喰鏝絵が残っている。
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