第14回伊豆文学賞 入賞作品決定
文学のふるさと伊豆・東部をはじめ静岡県内を題材とする文学作品を公募した第14回伊豆文学賞の入賞作品が次のとおり決定しました。
表彰式は3月5日(土曜)に、駿東郡長泉町で行います。表彰式の後、「伊豆文学塾」を併せて行います。今回は、伊豆文学賞の審査員を務める 三木 卓 さん、村松 友視 さん、嵐山 光三郎 さん、太田 治子 さんの4人の作家による座談会です。
(表彰式・伊豆文学塾の案内は次のリンクをご覧ください)
1 審査結果
(1)小説・随筆・紀行文部門
賞 | 作品名 | 部門 | 氏名 | 居住地 |
---|---|---|---|---|
最優秀賞 | はよう寝んか 明日(あした)が来るぞ | 小説 | 前山(まえやま) 博茂(ひろしげ) | 静岡市 葵区 |
優秀賞 | 空を飛ぶ男 | 小説 | 宇和(うわ) 静樹(せいじゅ) | 大阪府堺市 東区 |
佳作 | 鬼夢(おにゆめ) | 小説 | 松山(まつやま) 幸民(ゆきたみ) | 賀茂郡 東伊豆町 |
佳作 | 河童(かっぱ)の夏唄 | 小説 | 南津(なつ) 泰三(たいぞう) | 東京都 町田市 |
(2)メッセージ部門
賞 | 作品名(部門) | 氏名 | 居住地 |
---|---|---|---|
最優秀賞 | レアイズム | 秋永(あきなが) 幸宏(ゆきひろ) | 賀茂郡 東伊豆町 |
優秀賞 | 高天神の町 | 鈴木(すずき) めい(めい) | 掛川市 |
優秀賞 |
ある日の出来事 | 鈴木(すずき) 美春(みはる) | 浜松市 中区 |
優秀賞 |
友情と伊豆 | 細谷(ほそや) 幸子(さちこ) | 神奈川県 秦野市 |
優秀賞 |
懐ひろ~い | 日向川(ひながわ) 伊緒(いお) | オランダ マーストリヒト市 |
優秀賞 |
おだっくいの国、シゾーカに 行かざあ |
藤岡(ふじおか) 正敏(まさとし) | 静岡市 葵区 |
特別賞
特別賞 | 学校名 | 内容 |
---|---|---|
学校奨励賞 |
静岡県立御殿場南高等学校 |
応募数最多(53編) |
2 最優秀賞受賞者のコメント
(1)小説・随筆・紀行文部門
受賞の知らせを聞いて
とにかく舞い上がっています。天にも昇る気持ちです。定年退職以来、文筆活動をしていますが、このような賞をいただくとは思ってもみませんでした。本当にうれしいです。
伊豆文学賞応募の動機や伊豆とのかかわり
定年後の第2の人生は創作活動に打ち込みたいとの思いから新宮には帰らずに、文化の発達した静岡の地を離れませんでした。伊豆文学賞は権威ある、文学を志す者ならば憧れの賞です。その賞に応募できたことは光栄です。
作品にこめた思い
“親しき友よ、やさしき心” 昭和30年代、古きものを惜しみながら新しき時代へと突き進んでいく変化の激しい世の中で親子のきずな、友情、切ない恋を書きたいと思いました。
(1)メッセージ部門
受賞の知らせを聞いて
伊豆に住んで50年になります。伊豆についていろいろなことが頭に浮かんできて、自分の履歴書を書くつもりでこの作品を書いてみました。これを読んで、一人でも多くの人に伊豆に来ていただきたいです。
伊豆文学賞応募の動機や伊豆とのかかわり
9年前に即興詩のHPを始めました。その仲間たちと伊豆文学賞について話し合ったのがきっかけです。幼・小・中は伊豆熱川、高校は下田、大学は静岡、そこで出会った浜松出身の妻、仕事は沼津、生粋の静岡県民です。
作品にこめた思い
伊豆に来てください、という気持ちを込めて書きました。
3 最優秀賞作品についての審査員コメント
(1)小説部門
「はよう寝んか 明日が来るぞ」は、自分の少年時代の体験が合わせられることで、強く伝わってくるものがあり、他から抜きん出た作品となった。筏乗りのシーンは迫力のある描写がされていて、とても躍動的である。さわやかで、読んでいて気持ちのよい作品である。
(2)メッセージ部門
「レアイズム」は、伊豆という土地の運命を擬人化して、「南方からの旅人」にたとえていて、温泉の温かみに滋味、深みが出ている。雄大な感じがあり、表現も気が利いている。
4 審査員
(1)小説・随筆・紀行文部門
三木 卓(第69回芥川賞受賞、日本芸術院会員)
村松 友視(第87回直木賞受賞)
嵐山 光三郎(第58回読売文学賞受賞)
太田 治子(第1回坪田譲治文学賞受賞)
(2)メッセージ部門
村松 友視(第87回直木賞受賞)
清水 眞砂子(翻訳者・児童文学評論家)
中村 直美(株式会社交通新聞社第1出版事業部編集部長)
5 賞
(1)小説・随筆・紀行文部門
- 最優秀賞 賞金 100万円
- 優秀賞 賞金 20万円
- 佳作 賞金 5万円
(2)メッセージ部門
- 最優秀賞 賞金 5万円
- 優秀賞 賞金 1万円
6 募集結果
(1)応募総数
388編
(小説172編、随筆37編、紀行文12編、メッセージ167編)
(2)年代別応募数
年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80代 | 90代 | 不詳 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小説等 |
2 |
10 |
20 |
22 |
46 |
55 |
60 |
3 |
0 |
3 |
メッセージ |
121 |
2 |
2 |
4 |
7 |
16 |
10 |
4 |
0 |
1 |
計 |
123 |
12 |
22 |
26 |
53 |
71 |
70 |
7 |
0 |
4 |
(3)居住地別応募数
居住地 | 静岡県 | 愛知県 | 東京都 | 神奈川県 | 埼玉県 | その他 | 海外 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
小説等 |
100 |
3 |
29 |
54 |
8 |
25 |
2 |
メッセージ |
143 |
0 |
5 |
10 |
1 |
7 |
1 |
計 |
243 |
3 |
34 |
64 |
9 |
32 |
3 |
7 第14回の特徴
- 静岡県在住者からの応募は全体の62.6%(前回54.3%)を占めた。
- 海外在住者から3件の応募があった。
- 韓国人留学生からの応募があった。
8 入賞作品のあらすじ
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