優秀賞（静岡県建築住宅まちづくりセンター賞） YMCA東山荘

部門　民間施設部門

受賞者　公益財団法人日本YMCA同盟国際青少年センター東山荘

所在地　御殿場市

地区の概要

YMCA東山荘は、1915（大正4）年に学生YMCA夏季学校の常設館として開設され、現在は学校や各種団体、企業等も利用する宿泊・研修施設です。敷地は、御殿場市街の東側に位置し、箱根山を背にひかえ、東山湖越しに富士山を望めるロケーションとなっています。約2万坪の広大な敷地内には豊かな樹林と、四季折々の草花や野鳥が身近に感じられる環境の中、木造の研修施設など建築物群が東山荘の変遷を表しています。

1975（昭和50）年には、祈りの場として、黙想館が完成しました。夕陽（せきよう）の丘と名付けられた小高い丘の頂上のすぐ下に位置し、斜面に嵌め込むように配置された建物は、丘からの富士山眺望を妨げることなく、周辺環境に馴染むよう自然素材で仕上げられています。黙想館内部は、正面のピクチャーウィンドウにより富士山の眺望を視対象とする配列になっており、訪れる人が富士山と一対一で向き合うことができる空間です。

昨年、開設から100周年となったYMCA東山荘は、長い年月をかけて、建物と自然の景観が見事に調和している点が評価されました。

案内図