医療的ケア児への支援について
医療的ケア児とは
NICU等に長期間入院した後、人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童
医療的ケア児支援法の施行
令和3年9月18日に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行されました。
この法律では、医療的ケア児及びその家族に対する支援は、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体相互の緊密な連携の下に、切れ目なく行うことを基本理念として、国、地方公共団体、学校設置者等の責務を規定しています。
県では、この法律に基づき、医療的ケア児とその御家族への支援を進めていきます。
重症心身障害児者支援
重症心身障害児(者)とは
肢体不自由1級又は2級の身体障害者手帳及びA判定の療育手帳の交付を受けている者
身体障害者手帳及び療育手帳を所持していないが、上記の者と同程度の重度の障害を有していると認められる者
(療育手帳A判定:IQ35以下、又はIQ50以下かつ身体障害者等級3級以上)
重症心身障害児者の在宅生活支援
平成22年にとりまとめた報告書「重症心身障害児(者)の在宅支援施策に関する報告書」に基づき、在宅で療養する重症心身障害の方々の日常生活を支えるため、「重症児者を支援するスタッフの養成」、「ショートステイ実施施設の確保」、「多職種連携の促進」等の施策を通じて地域の支援体制を構築してきました。
障害福祉サービスを利用したい場合
障害福祉サービスを利用する際には、まずは、お住まいの市町窓口で手続きを行うことになります。日常的に医療的ケアが必要な児童が日常生活を送るために利用できる主なサービスを紹介します。
通所サービス
- 児童発達支援
主に未就学児が対象となります。遊びを通じて日常生活上の基本的な動作を習得する場所になります。 - 放課後等デイサービス
小学生から高校生(就学児)が対象となります。放課後や学校長期休業中に利用し、生活能力を向上するための訓練や自立のための活動を行う場所になります。
短期間の預かりサービス
- 短期入所
医療的ケアを必要とする児童を介護されているご家族の方が介護できない場合、一時的に預かる場所です。ご家族は安心して一時的な休息(レスパイト)をとることができます。
支援情報が知りたい
お住まいの市町の子育て支援や障害福祉の窓口で、児童の病気や障害について相談することができます。相談支援事業所では医療的ケア児等コーディネーターを配置しているところもあり、必要な機関につなぐ支援をしています。
同じ境遇にある保護者と交流を深めたい
経済的な支援(手当、助成制度等)
- 自立支援医療(育成医療)
18歳未満の児童が身体の障害の除去・軽減のための治療を受けた際、自己負担額が軽減される制度です。 - 特別児童扶養手当
精神又は身体に障害のある20歳未満の児童を家庭で監護している保護者等が受けることができます。
在宅重症心身障害児(者)支援ネットワークの構築
全県の検討組織…重症心身障害児(者)在宅支援推進連絡調整会議
各圏域重心部会の情報・課題を全県で共有
(メンバー構成)
重心関係施設事業者、親の会代表、医療関係者、学識経験者、県行政関係者+オブザーバー参加(随時)
各圏域の検討組織…圏域自立支援協議会重心部会
圏域内の情報共有、課題整理等を行う。
在宅重症心身障害児者対応多職種連携研修事業
各地域において、医療、福祉等の専門職が連携して在宅重症心身障害児者の支援に当たることができる人材養成研修を実施し、在宅で生活する重症児者の生活を支援する体制の構築を目指す。
- (実施方法)
各圏域自立支援協議会重心部会と連携して8圏域で実施 - (研修対象者)
医師、看護師、介護従事者、相談支援専門員ほか - (内容)
- 講義、グループワーク
多職種が合同でケーススタディ等を実施して連携方法を習得 - 実践的な取組
築いた連携体制を活用し、各圏域が抱える課題を解決するための具体的な取組を実践 - 成果発表会
実践研修での取組、成果等を共有する発表会を開催
- 講義、グループワーク
重症心身障害児(者)の支援に携わる人材の養成
重症心身障害児(者)在宅支援の充実強化の一環として、重症児者が適時適切な医療・福祉サービスが受けられるよう、看護職及び福祉・介護職のエキスパートを養成を図る。
- (対象者)
- 看護従事者
重心関連施設、訪問看護ステーション及び医療機関等に勤務し、重症児者の医療的ケアを行っている(予定のある)看護師 - 介護従事者
重症児者の介護を行っている(予定のある)障害児者関連施設に勤務する福祉・介護職員及びホームヘルパー
- 看護従事者
- (内容)
講義、実習(計2日間)
短期入所(ショートステイ)施設の確保
医療的ケアの必要な重症心身障害児者が在宅生活を続けていく上で、保護者のレスパイトを目的とした短期入所の利用は不可欠なことから、重症心身障害児者の短期入所を受入れる医療機関の確保に努めています。
重症心身障害児(者)の在宅支援施策に関する報告書(平成22年3月)
提言内容<概要>
- 在宅生活を支えるサービス資源の開発と活用
- 看護師等、重症児者の在宅支援を担う人材の確保・充実
- 重症児者の在宅支援を推進するためのケアマネジメントの普及
- 在宅生活を支える中核施設の機能充実
- 在宅生活を支えるサービス資源の開発と活用
重症児者及びその家族が安心して在宅生活を送れるよう、訪問介護、日中活動、訪問看護などの在宅支援サービスを拡充する必要がある。
また、在宅での生活を充実するため、地域に密着した小規模で、様々なニーズに対応できる多機能型の居場所づくりを試行していく必要がある。 - 看護師等、重症児者の在宅支援を担う人材の確保・充実
重症児者に対応できる在宅支援サービスを県下全域に広げていくため、看護師等への研修や看護師のネットワーク化による重症児者の在宅支援を担う人材の確保・充実を図る必要がある。 - 重症児者の在宅支援を推進するためのケアマネジメントの普及
在宅の重症児者の介護ニーズは、24時間対応等の包括的・継続的なサービス提供が不可欠であるが、これを支援するためのケアマネジメントが普及していないため、福祉サービスと医療サービス等を総合的にプラン化して支援するケアマネジメントを確立する必要がある。 - 在宅生活を支える中核施設の機能充実
重症児者の在宅生活は、身近な通所施設や訪問看護等により維持されるが、専門的な機能訓練が必要な際の対応等は、重症心身障害児施設が担うことが期待されるため、在宅生活を支える中核施設として、重症心身障害児施設の機能充実等を図る必要がある。
- 在宅生活を支えるサービス資源の開発と活用
このページに関するお問い合わせ
健康福祉部障害者支援局障害福祉課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3319
ファクス番号:054-221-3267
shougai-fukushi@pref.shizuoka.lg.jp