令和6年度静岡県薬物乱用対策推進方針の策定
1趣旨
県内における薬物情勢は、覚醒剤等の薬物事犯の検挙者数は減少傾向を示しているものの、依然として高い水準で推移しています。令和5年は、大麻事犯の検挙者数が覚醒剤事犯の検挙者数を昨年に引き続き上回り、加えて、その多くが10代20代の青少年が占める、極めて深刻な状況にあります。
このような状況を踏まえ、副知事を本部長とする静岡県薬物乱用対策推進本部※では、関係機関が連携し、本県の薬物乱用防止対策を総合的に推進するため、令和6年5月24日付け「令和6年度静岡県薬物乱用対策推進方針」を策定しました。
※薬物乱用対策を総合的かつ効果的に推進するため、平成10年に組織した。副知事を本部長とし、知事部局、教育委員会及び警察本部の関係部長並びに厚生労働省東海北陸厚生局麻薬取締部長で構成する。
2推進方針
「広報及び啓発活動の推進」、「取締り及び監視指導の徹底」及び「薬物問題を抱える人への支援の徹底」を3つの柱に掲げ、その柱の下、9つの取組方向と61の具体的な取組を設定しています。
(1)構成
方針の柱1「広報及び啓発活動の推進」
- 学校における薬物乱用防止教育及び啓発活動の推進→11の具体的な取り組み
- 地域社会における薬物乱用防止啓発活動の推進→16の具体的な取り組み
- 大麻乱用防止のための広報及び啓発活動の推進→8の具体的な取り組み
方針の柱2「取締り及び監視指導の徹底」
- 薬物事犯の取締りの徹底→5の具体的な取り組み
- 危険ドラッグ対策の徹底→4の具体的な取り組み
- 医薬品等取扱施設への監視指導の徹底→2の具体的な取り組み
方針の柱3「薬物問題を抱える人への支援の徹底」
- 薬物依存者及びその家族への支援の充実→11の具体的な取り組み
- 相談体制の充実強化→3の具体的な取り組み
- 適切な医療保護対策の実施→1の具体的な取り組み
(2)令和6年度の新たな取組
- 小学校、中学校及び高等学校において、市販薬の過剰摂取(いわゆるオーバードーズ)の危険性の内容を盛り込んだテキストを用いた薬学講座の全校実施を推進する。(方針の柱1-(1))
- 小中学校の保健主事を対象に、大麻等の違法薬物に加え、市販薬の過剰摂取(いわゆるオーバードーズ)の危険性などを再認識するための研修を実施し、薬物乱用防止に係る指導の充実を図る。(方針の柱1-(1))
- 危険ドラッグ販売店等に対する取締として県下合法大麻店を標ぼうする店舗に対し、静岡県薬物の濫用の防止に関する条例に基づく監視と徹底的な取締りを行う。(方針の柱2-(2))
- 医薬品販売者に対する立入検査の際に、濫用につながるおそれのある成分を含有する市販薬の大量購入や盗難を防止する対応が徹底されるよう指導を行う。(オーバードーズ対策)(方針の柱2-(3))
- 学生との協働により、近年の薬物情勢(大麻事犯の検挙者数の増加や市販薬の過剰摂取問題等)を踏まえた薬物乱用通報・相談窓口に係るリーフレット等を作成・配布することで、薬物乱用通報・相談窓口の更なる周知を図る。(方針の柱3-(2))
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