新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について
1 新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)とは
新型コロナウイルス感染症に感染して治療や療養の終了後も、倦怠感や咳などの症状が続いたり、一度体調が良くなった後に、再び症状が出てくることがあります。
WHO(世界保健機関)の定義によると、「新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)後の症状(※)は、「新型コロナウイルス(SARSーCoVー2)に罹患した人にみられ、少なくとも2か月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの」とされています。
※)国内における定義は現時点では定まっておらず、WHOの定義の「post COVID-19 condition」を「COVIDー19後の症状」と訳したうえで、以下「罹患後症状」と表現します。
○罹患後症状(後遺症)に関するチラシについて
罹患後症状について、多くの方にご理解いただくためにチラシを作りましたので、ご活用ください。
2 症状について
代表的な症状は以下のものがあります。
疲労感・倦怠感、関節痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下
※厚生労働省のコロナウイルス感染症診断の手引き(別冊罹患後症状のマネジメント 第2.0版)より
3 罹患後症状かなと思ったら
罹患後症状については、分からないことも多く、持病や他の疾患が原因となっているケースもあります。
症状が続く場合はお一人で悩まず、まずは、かかりつけ医や新型コロナウイルス感染症と診断された医療機関にご相談ください。
なお、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(後遺症)で受診する際は、医療費の自己負担が発生します(無料ではありません)。
4 医療機関の受診について
かかりつけ医がいない場合は、ご自身の症状を踏まえ、該当する診療科を受診してください。
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医療情報ネット(ナビイ)(厚生労働省ホームページ)(外部リンク)
お近くの医療機関がわからない場合は、こちらのリンク先で、キーワードに「お住まいの市町名 スペース かかりたい診療科」と入力すると検索できます。
主な症状 |
診療科 |
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頭痛、発熱、倦怠感、動悸、胸痛など | 内科 |
咳、呼吸困難、息切れ、胸痛など | 呼吸器内科 |
嗅覚障害、味覚障害、めまいなど | 耳鼻咽喉科 |
頭痛、倦怠感、集中力の低下など | 神経内科 |
気力の低下、不安感など | 精神科・心療内科 |
脱毛など | 皮膚科 |
(小児の)倦怠感、息切れ、ふらつきなど | 小児科 |
【参考】
以下のリストは、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(後遺症)に悩む方を診療可能な医療機関を把握するため、県内の医療機関に対して実施したアンケート調査の結果を元に作成したリストです。受診先の検討に当たり、参考にしてください。
(本リストは罹患後症状に悩む方を診療可能な医療機関を全て掲載しているわけではありません。)
- 閲覧時期によっては、医療機関の診療内容等が変更となっている場合があります。また、対応している症状、手続き等は医療機関により異なります。
- 必ずリストにより確認の上、受診前に各医療機関に連絡してください。
5 よくある質問(Q&A)(厚生労働省ホームページから抜粋)
Q.罹患後症状は治りますか?
A.罹患後症状については、世界的に調査研究が進められている最中であり、まだ不明な点が多いですが、現時点の調査研究では、罹患後症状の多くは、時間経過とともに症状が改善することが多いとされています。
Q.罹患後症状に対してはどんな治療がありますか?
A.罹患後症状の多くは、時間経過とともに症状が改善することが多いとされています。その過程で、各症状に応じた対症療法が行われることもあります。また、症状が改善せずに持続する場合には、他の疾患による症状の可能性もありますので、かかりつけ医等や地域の医療機関にご相談下さい。
Q.新型コロナウイルス感染症罹患後からずっと倦怠感が続いている気がします。受診が必要ですか?
A. 症状が時間経過とともに改善しているならば、様子を見ることも可能です。症状が改善せずに持続する場合は、まずは、かかりつけ医等や地域の医療機関にご相談下さい。
Q.罹患後症状が続く場合、労災保険や健康保険の対象になりますか。
A.業務により新型コロナウイルスに感染し、罹患後症状があり、療養等が必要と認められる場合には、労災保険給付の対象となります。
労災保険の請求の手続等については、事業場を管轄する労働基準監督署にご相談ください。
また、業務外の事由による療養のため労務に服することができない場合には、健康保険制度の被保険者は、要件を満たせば、各保険者から傷病手当金が支給されます。
支給申請の手続については、ご加入の健康保険組合等にご相談ください
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新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A(厚生労働省HP)(外部リンク)
その他の質問については、こちらのリンクから厚労省ホームページをご覧ください。
6 罹患後症状が継続している場合の職場復帰について(厚生労働省ホームページから)
(企業の方向け)
Q. 新型コロナウイルス感染症に感染した労働者が職場復帰する際にどのような点に留意すればよいでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の回復経緯や心身の負担には個人差があることから、療養終了後に職場復帰する場合の対応に当たっては、業務によって症状を悪化させること等がないよう、主治医等の意見を踏まえた本人の申出に基づき、産業医や産業保健スタッフとも連携し、勤務時間の短縮やテレワークの活用など、労働者の 負担軽減に配慮した無理のないものとすることが望ましいです。
長引く症状(罹患後症状(いわゆる後遺症))については、いまだ明らかになっていないことも多いですが、これまでの国内外の研究によると、新型コロナウイルス感染症にかかった後、多くの人は良くなりますが、治療や療養が終わっても一部の症状が長引く人がいることが分かってきております。
(労働者の方向け)
Q. 新型コロナウイルス感染症に感染し、治療・療養が終わりましたが疲労感、息苦しさなどの症状が続いています。どうしたらよいでしょうか。
長引く症状(罹患後症状(いわゆる後遺症))については、いまだ明らかになっていないことも多いですが、これまでの国内外の研究によると、新型コロナウイルス感染症にかかった後、多くの人は良くなりますが、治療や療養が終わっても一部の症状が長引く人がいることが分かってきております。
療養後にもこのような症状が継続している場合には、使用者は労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮を行うこととされていることなどを踏まえ、主治医等の意見を聞いた上で、会社の担当者等に勤務時間の短縮やテレワークの活用等の負担軽減の措置がとれないかご相談いただくことが重要です。
7 県民向け実態調査について
静岡県では、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)の実態を把握し、施策の検討をするため、罹患症状の実態調査を行いました。
8 参考(厚生労働省資料等)
(1)厚生労働省ホームページ(関連情報)
(2)治療と仕事の両立について(厚生労働省ホームページ)
(3)新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント
令和5年10月20日に厚生労働省から罹患後症状のマネジメント(第3.0版)が示されました。
(4)関係会議資料等
- 「第79回厚生科学審議会感染症部会」資料「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について(報告)」(2023年9月15日)(外部リンク)
- 「第86回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料(2022年6月1日)」(外部リンク)
- 「第39回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料(2021年6月16日)」(外部リンク)
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このページに関するお問い合わせ
健康福祉部医療局感染症対策課
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