第7回伊豆文学賞 開催結果
第7回伊豆文学賞受賞作品決定!
伊豆を題材にした文学作品を公募した第7回伊豆文学賞には、全国各地から小説204編、随筆40編、紀行文18編、合計262編が寄せられました。1月14日に最終審査会が行われ、1次、2次審査を通過した10編の中から受賞作品が下記のとおり決定しました。
最優秀賞
ボタン
倉本 園子
東京都目黒区
ご本人のご希望により写真掲載をしていません
優秀賞
四十年目の夏に
志賀 幸一
静岡県浜松市
優秀賞
白い帆は光と陰をはらみて
弓場 剛
東京都中野区
佳作
彫り目
遊部 香
千葉県市川市
佳作
鬼子母神
瀧 千賀子
静岡県静岡市
最優秀賞受賞者プロフィール
神奈川県出身、東京都在住、37才。伊豆文学賞への応募は今回が初めて。
子供の頃、神奈川県に住んでいたので、伊豆は「近いところ」というイメージ。今後是非、西伊豆に行ってみたい。昨年「熱川バナナワニ園」で初めて見たマナティー(自分とほぼ同い年)に、強烈な親しみを覚え、ちょうど小学生の女の子を主人公にした話を書きたいと思っていたので題材に使った。
本人の受賞コメント
本当に驚きました。受賞作には思い入れが深く、小学校の同級生がモデルとなっています。
あの子はどんな気持ちだったのだろうと、当時抱いた思いを今に至るまでずっと持ち続けていました。
選評
応募作品全般について
新しい傾向の作品や、いかにも静岡人らしい人物を描いた作品など、今年も秀作が揃った。
最優秀賞受賞作について
今までの伊豆文学にはない新鮮さを感じる作品。「初潮」という難しい題材を扱い、児童文学のようだがそうではなく、無邪気に強く書かれている。
審査委員
杉本苑子(第48回直木賞受賞)
三木 卓(第69回芥川賞受賞)
村松友視(第87回直木賞受賞)
賞
最優秀賞 賞金 100万円、「伊豆半島滞在券」、記念品
優秀賞 賞金 20万円、記念品
佳作 賞金 5万円、記念品
作品
※作品の一部を掲載しています。作品名をクリックするとページを表示できます。
- 第7回伊豆文学賞 最優秀賞「ボタン」
- 第7回伊豆文学賞 優秀賞「四十年目の夏に」
- 第7回伊豆文学賞 優秀賞「白い帆は光と陰をはらみて」
- 第7回伊豆文学賞 佳作「彫り目」
- 第7回伊豆文学賞 佳作「鬼子母神」
最終審査会(平成16年1月14日)の風景
第7回伊豆文学賞表彰式
- 期日/平成16年2月29日(日曜)
- 会場/三島市民文化会館ゆうゆうホール(小ホール)
- 内容/
三木卓氏文学講演会 14時~15時
表彰式 15時15分~15時45分
伊豆文学塾/三木卓氏文学講演の風景
演題「わが父母の結婚 大井川をはさんで」
表彰式の風景
第7回伊豆文学賞優秀作品集『ボタン』出版
文学のふるさと「伊豆」からそよぐ新しい風。
あなたにはありますか? 秘密のボタン
- 軽く書きながら味があり一見無邪気に見えながら文体も強い(杉本 苑子)
- 女の子の生命のありようを捉えていて新鮮なものを感じた(三木 卓)
- 歴代の受賞作の中に並べても個性が光る作品(村松友視)
審査委員選評より
四六判、184ページ
価格 1,200円(消費税込み)
県内主要書店にて販売
問合せ先 羽衣出版
電話 054-238-2061
第7回伊豆文学賞優秀作品集『ボタン』を刊行しました。小学4年生で初潮を迎えた少女と、彼女を取り巻く人々を明るいセンスで描いたと審査委員から高い評価を得た、表題作『ボタン』を含む入賞作品5編が収められています。
伊豆文学賞歴史小説傑作集『伊豆の江戸を歩く』刊行
本書が、江戸時代の伊豆に興味を持ち、「歩いてみよう」と思い立った人々の、良き伴侶となり、たのもしい道づれとなることはまちがいない。
(本書「序」たのもしい道づれ(杉本苑子)より)
四六判、226ページ
価格 500円(消費税込み)
問合せ先 伊豆新聞本社
電話 0557-36-1234
伊豆文学賞歴史小説傑作集「伊豆の江戸を歩く」を刊行しました。この本は、伊豆新聞社との協働により編集・発行したもので、これまで7回を数える伊豆文学賞のうち、第1~4回の入賞作品の中から江戸時代の伊豆を舞台とした歴史小説5編を選び収録しています。
各作品の舞台となった場所の写真や地図のほか、関連する史実や創作の裏話などについて著者の解説をQ&A形式で掲載しています。
<収録作品>
「最後の竹細工」水上洪一(第1回佳作)、「伊豆縄地マリア観音」山手二郎(第2回優秀賞)、「東浦往還」漆畑稔(第4回佳作)、「豆州測量始末」山上藤吾(第3回優秀賞)、「咸臨丸の船匠」安土肇(第2回優秀賞) 以上5編
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